劇場公開日 2019年3月1日

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「この映画に、躊躇なく5を付けることが出来るようになりたい。」天国でまた会おう よしさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5この映画に、躊躇なく5を付けることが出来るようになりたい。

2020年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

第一次大戦時のフランス。上官の裏切りで顔に大怪我負ったエドゥアールと戦友のアルベールが、大金を狙って詐欺を働く物語。

レビューを山のように書いていますが、なるべく書く前に他の方のレビューは観ないようにしています。拙くても自分の感じたことを書き起こしたいと思うからですが・・・この作品は鑑賞後にすぐに他の方のレビューを拝見しました。
私の語彙や表現力では、上手く言い現わせない作品だったからです。

一言で言えば「完成度の高い映画」です。
私が映画に求めている「興奮」「謎解き」「カタルシス」「迫力」と言った、ある意味単純な面白さはこの映画にはありません。それでも深い余韻を感じることが出来る映画です。

惨たらしい戦争、冷酷な社会。傷つき疲れた帰還兵の二人。その二人が、社会を敵に回す詐欺を企みます。
復讐の対象は、不和の父親、裏切った上官、そして社会そのもの。

エドゥアールを興味深く感じます。家族との関係を断ち、顔の修復も断ったエドゥアール。死を間近に感じながら、エキセントリックな言動を増していく彼の心情を思うと切なくなります。
アルベールが魅力的です。道化のような容姿や所作。でもエドゥアールの家族と会った際の彼の表情、セリフに彼の優しさや苦悩が滲みでます。
そしてルイーズ。絶えず微笑みエドゥアールの言葉は代弁しながらも、でもルイーズは自分の言葉を発しません。彼女を登場させた作者は何を狙ったのでしょうか?

ラストへの展開は私好みで、私が考え得る限り最高のラストだったと思います。そしてその分、映画の余韻を十分に感じることが出来ました。
ただ、先にも述べた通り、私好みの映画ではないのも事実です。その分若干だけ評点を下げさせて頂きました。

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よし