劇場公開日 2019年6月28日

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「ほのぼの映画。」今日も嫌がらせ弁当 にんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ほのぼの映画。

2020年2月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ごくごく普通の家族の日常。これといって大きな事件がある訳でなく、日常。
淡々とした日常。起伏の無い日常を楽しみたい人向け。

自分は次女のほうに感情移入しちゃった。わかる。学生時代、心の奥に親に入って来てほしくない部分てある。コミニュケーションとろうとしてる親に話しかけられるのもその魂胆が見えちゃってうざく感じちゃう、それに返事しなきゃいけないのもイライラしちゃう、そんな時期ってある。学校とか、将来のこととかで、本人なりにいっぱいなんだよね。次女はただ、だまって見守ってほしいんだよね。親のこと嫌いな訳じゃないんだ。
しかし今となっては親の気持ちもわかる。心配なんだよね、将来とか、学校うまくいってるのかとか不安なんだよね。なんでも話したいんだよね。

凄いなと思ったのは弁当で攻撃する、という母のメンタル。もう知るか〜ってなったらちょっと突き放しそうな気もするけど。しかもうまい。その考えにいきつくのは愛だ。愛があるからそうなるんだ。直接じゃだめなんだから、弁当を介して、嫌がらせと弁当いう名の愛を伝える。愛がないと早起きして弁当作りなんて出来ない。思春期や反抗期には「遠隔で」愛を伝える、これが良いんだと改めて考えさせられた。自分も将来やろうかな、とふわっと考えた。

切り取られた海苔の芸人がしゃべり出したり、真面目過ぎずちょっとコミカルに仕上がっている。楽しい。篠原涼子の焼き芋やきましたア〜〜〜!には笑ってしまった。このメンタルよ〜!すんご。

倒れたりするシーンはいらなかったかな。病気とかお涙ちょうだい的な雰囲気になるとちょっと冷めちゃう。実話を元にして作られたとあるが映画用に盛られてる感を感じてしまう部分ももちろんある。わかりやすくするため盛っちゃうのは仕方ないんだけど、嫌がらせ弁当ブログを見て実物を知ってる人ならこれもちょっと冷めるかも?

ラストはこっちまで応援したくなっちゃう。篠原涼子演じた母に、おつかれさま、頑張ったねといいたい。

にん