劇場公開日 2019年6月28日

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「反抗期に反抗」今日も嫌がらせ弁当 aMacleanさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5反抗期に反抗

2019年7月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

幸せ

なんてことない、反抗期の娘と、前向きすぎて娘にウザがれながらも、自分なりのやり方でちょっかいをかけ続けるシングルマザーの物語。クスクス系の笑いで話をコロコロ転がしながら、親子あるあるを織り交ぜて、八丈島の自然をふんだんに盛り込んだホッとするドラマだ。
反抗期で口もきかない高校生の娘に、お弁当を介してコミュニケーションを迫る、まあ他愛の無い物語ではあるが、なんかジーンと来てウルウルしてしまう。

篠原涼子の、前向きで一生懸命な母親は応援したくなる。生活を支えるために、仕事を掛け持ちしながらも、早朝から毎日娘にキャラ弁を作り続けるのは、相当大変な事だと思う。少し前の「人魚の眠る家」の少し狂気じみた母親とはうって変わり、親しみやすく頑張り屋のシングルマザーを好演。
反抗期の娘役、蓮根京子は、最近見た配信ドラマ「チャンネルはそのまま!」の新米ながらも社会人のイメージがあったので少し心配したが、母親の前に出ると素直になれない思春期の女子高生を、爽やかに演じ切った。強いて言うなら、爽やかすぎて、わがまま娘の捨て台詞も、嫌味に聞こえないところが少し難点かな。
口をきかない2人の間をとりもつ長女役には、松井玲奈。こちらも朗らかで包容力のある「お姉ちゃん」のイメージによくハマっていた。
キャラ弁ブログの愛読者、都会に住むシングルファーザー(佐藤隆太)の息子との話も、物語の良いアクセントになっていて、テンポを作っていた。

何もこだわらずに、家族の絆の物語を観たいならば、ぴったりの作品だ。

ちなみに、18:30からの上映だったのだけど、劇場には自分1人だけだった。ファーストデーとレディースデーの狭間だからかな?

AMaclean