劇場公開日 2019年2月9日

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洗骨のレビュー・感想・評価

全75件中、61~75件目を表示

4.5再生のものがたり

2019年2月11日
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「あの世なんて、そんなとこだ!」
この世とあの世の境目を通る時に、おばぁが言う。
亡くなった人を思い出すより、形式的なことを優先する自分に少し違和感を感じてしまう。
この島では、あの世とこの世は、すぐそこ身近にあって、行き来は簡単なのだ。

洗骨は実は、自分自身を洗うことだと剛は言う。

この物語は、多くの人が一生かけて、直接的に、或いは、間接的に経験する出来事があちこちに散りばめられている。

愛する人が亡くなったら立ち直れないと思うだろう。
会社が倒産したら失意のどん底だろう。
シングルマザーは不安でたまらないだろう。
噂話には腹が立つだろう。
離婚は辛い出来事だろう。

でも人はなんとか立ち上がる。
そう人は強い。
剛の言うように、人は、いろんなものを洗い流しながら、再び歩き出すのだ。

再び立ち上がった人は強くて優しい。
そして新たに繋がる命は永遠を感じさせる。

信綱と剛と優子が、夕陽の海の向こうに見たのは、きっとそんな世界だ。

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ワンコ

3.5あの世とこの世

2019年2月10日
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笑える

楽しい

幸せ

お母が死んで4年、その現実に向き合えないお父と洗骨の為に粟国島へ帰ってきた長男、長女の家族の話。

酒に溺れてまともな暮らしをしていないお父と、自身の問題を抱えつつだらしないお父に対する苛立ちを隠せない長男と、今にも産まれそうな腹で結婚する気はないと言う長女が保守的ともいえる田舎の島で親戚を巻き込んでちょっとだけギスギスするストーリーに要所要所で笑いを差し込んで展開していく。

洗骨とは何ぞやだったり洗骨そのものはなかなか出て来ないけれどこの風習は結構なインパクトがあるし、そんなアホなやあるある的なネタも満載で面白かった。

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Bacchus

3.0良い映画

2019年2月10日
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鑑賞方法:映画館

沖縄の風葬『洗骨』にまつわる家族の物語。
洗骨のシーンが人間味に溢れてて、とても感動的でした。

*吉本興業制作ゆえ、ちょこちょこ入るお笑いシーンは、もう少し控えめでも良かったかな(笑)

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stoneage

4.0沖縄の風習に触れて

2019年2月10日
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鑑賞方法:映画館

洗骨、初めて知りました。離島ならではの家族愛溢れるストーリーに心動かされました。
ゴリさん、見事な作品でした。

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タイガー力石

4.5骨を撫でて綺麗にする

2019年2月10日
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この行為が気になって見ました。
日常、様々な行為に使う手で、家族の骨を洗う。この映画のテーマが、作らせた映画であるように感じました。
エンディングでもうちょっと工夫が欲しかったです。
けど、いい映画であることは間違いなし。

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堂々庵

4.5四年後、死んだ人にまた会える。

2019年2月10日
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まず先に誤解を解かなくてはいけないのは、この映画が宗教色の強い物語ではないということ。とても崇高で、人の生と死を身近に体現する風習であること。間違っても、どこかの宗教団体の手がける映画などとは別物であること。敬遠せずにおススメしたい。
とにかく、素敵な映画。
監督のゴリさんの才能に感心する。コメディのような笑いではなく、ほっこりとしてちょっと涙も誘うような心地の良い笑いが散りばめられている。それぞれが抱えている悩みを包括しながら進むストーリーはどこか気高く、なにより信子おばさんの存在が抜群に良い。かっこいいのだよ。好きになってしまうな。
腐ったものも干からびた頃の四年後、また死者と再会する。その時、死者の骨を洗ってあげながら死者の思い出に浸り、自分を見つめ直す。椿油をなでるように塗り付ける様は、まるで化粧を施しているようだ。この風習、「自分を洗っている」なんてつよく同感させられた。沖縄の音楽に癒されながらのラストに涙。ぜひ、くどくど考えずに、感じてほしい映画です。

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栗太郎

2.5お笑い芸人

2019年2月9日
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鑑賞方法:映画館

笑える

単純

沖縄の島の風習と空気感、死生観など、とても考えさせる内容でした。ストーリーだけ見れば感動的です。ただ、予想通りの展開で、そうなるよね、という感じもしました。

沖縄の景色と音楽は良かった。

ガレッジセールのゴリさんの脚本監督との事。
ところどころ笑いもあって良いのですが、そんなに無理に笑い入れる必要は無いと思います。
登場人物の感情が露わになったり、見ている方も感情移入するようなシーンでも、笑いが邪魔をする。
ウルっと来た次の瞬間に、失笑とイラッとする時もある。もちろん和やかなシーンでの笑いは良かっけど、イライラもしてしまう。台無し。
また、唯一、島の人間では無い登場人物はとても重要で、島のルール以外の唯一の視聴者目線です。
が、Q太郎って。

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だるまん

5.0【生命を引き継ぐ尊さを、笑いと涙で描いた作品。】

2019年2月9日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

ー 個人的な解釈ですが、傑作だと思います。
  テーマは生命の継承(と、ギクシャクした親子・夫婦関係)と重いのですが、それを軽妙な会話を時折織り交ぜつつ(場内から頻繁に笑いが沸く・・。)重さ軽やかさを絶妙なバランスで保ちつつ物語は進みます。
  最後は沖縄の離島に残されているというタイトル儀式が尊厳に行われますが、ここでも笑いの要素が絶妙に盛り込まれます。
  観終わった後、爽やかな気持ちになれます。
  それにしても、あのような役の奥田さんは初めて見ました。
  大島容子さん演じる主人公の姉のゴッドマザー的存在感が忘れられません。ー

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NOBU

5.0死を学び生を感じる、それが生命の源。

2019年2月5日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

幸せ

生と死の狭間の島で生きる沖縄の人々。
彼らの生命力の強さに感動しました。

東側に島民が暮らし、西側にお墓を置いている。
この島の作りは、まさにあの世とこの世が並列した神秘的な世界。

人は死んでしまうと火葬するのが一般的ですが、沖縄では土葬するのですね。

火葬するとあっという間に白く脆く、ただの灰になってしまうものですが、この島では違います。

沖縄の粟国島に古くからある伝統的な風習、それが『洗骨』。
死んだ人を箱の中に入れて洞穴に入れ、4年経ったら墓から掘り出し骨を洗う風習が今も親から子へと伝承されています。

一見すると恐ろしいものに聞こえますが、洗骨はとても神聖な儀式。

骨を丁寧に取り出して、水で一つ一つ洗い清めてゆくことは、大切な相手の死を肌で感じることのできる重要な時間です。

幼い子供も、愛する夫も、叔父や叔母も、みんな全員で、その死を肌で感じ、今ある命を感じていく。

洗骨とは、死を感じることで生を尊ぶ素晴らしい風習なのだと実感しました。

こんなマニアックな風習を映画化しようとしたのが、ガレッジセールのゴリさんこと、照屋千之さん。

お笑い芸人が映画⁈
と、軽く見ていましたが、とんでもない!
家族の愛を、命の尊さをたくさん感じさせて貰いました。

沖縄の美しい景色と、素敵な民謡の流れる中で、人々がゆったりと生活する姿。
まさにこの島は楽園ですね!

そんな素晴らしい作品に、ちょこちょこ笑う要素を取り入れてくる所は、流石芸人の血を持つゴリさん(笑)

お笑い担当として、シリアスな雰囲気を大島蓉子さんがチョイチョイ笑いに変えてくれるのが素敵でした(笑)
彼女なくしてこの映画はありえない!
その悩みを何もかも吹き飛ばしてくれるような、豪快さが心地よかったです!

この映画では、沖縄の素晴らしい景色と、懐の深いおばさん達に目一杯心癒されまくりでした。

今回の試写会では、会場には若い人達ばかり!
なるほど、若い人達が見ることによって、洗骨という儀式がより一層新鮮に感じられるのかもしれません。

出産のシーンも、葬いの儀式も、若いエネルギーある人達が見ることで、より心打たれるものがあるのだと思います。

刺激的なシーンも多いからこそ、若者の心を揺さぶってくれそうな予感です。

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ガーコ

5.0笑あり涙あり温かい映画

2019年2月5日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

タイトルからしてちょっと重く暗い映画なのかと思っていたら、笑いあり涙ありのふんわり優しい映画だった。

大島蓉子さん演じる、普段はちょっぴり口うるさいけれど、逞しくて優しくて頼れる肝っ玉母さん的存在の信子伯母さんがとても良かった! 同時に大島蓉子さんのファンになってしまった(笑)

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スイカスキー

4.0笑って、泣いて、ほっこりする映画

2019年2月2日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

主演の奥田瑛二さんはセリフが「あ、、」とか「う、、」ばかりなのに感情が凄く伝わってきました(笑) キャラだちする信子おばさん役の大島蓉子さんも凄く良かったです。
ちょっと疲れてる人観て欲しい映画です。

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GeroGero

5.0いい映画観たなー

2019年2月2日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

幸せ

いい映画観たなーと思った。

笑って笑って、家族や身の回りの人のことを考えて、命のことを考えて、人とのつながりっていいなと思って。
いろいろ大変な状況に置かれている人たちが描かれているのに、深刻にならないどころか、常に笑いが織り込まれている。
観終わったら、とても幸せな気持ちになっていました。

すごく素敵なこの作品、あのゴリが監督とは…。
ほんと才能にあふれてる人ですね。
海外の映画祭にも出されるそうなので、世界中の人に見てもらえるといいなと思った。
そして次回作にも期待します。

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なつよじ

4.0見事な俳優陣が監督の想いを結実

2019年1月27日
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泣ける

笑える

単純

監督の脚本と演出は難しく捻ったりせず、「ベタ」と言えなくもないくらいの直球ストレート。
そして重苦しさを感じさせないよう、コメディ要素が随所に入ってくる。

こういう作品って「悪くないけど、よくある話」になりがちで、「笑って泣いて感動した」と思わせるのは意外に難しい(←個人的意見)。
しかし役者さんの力量が物語を支え切り、余計なことを考える暇もなく見入ってしまいました。

特筆すべきは奥田瑛二さん。
オカアに先立たれて酒浸りの情けないオトウそのもの。
知的でダンディなイメージの方が、こんな姿をさらして良いものだろうかと思ってしまうくらい腑抜け。

そして肝っ玉オバアの大島蓉子さん。
沖縄の太陽と海風は死者を数年で風化させてしまう一方、同時に旺盛に生命も育んて行くんだと、理屈じゃなく伝わってくる。

古謝さんの主題歌でエンドロールが流れる中、いい映画を観たなぁと素直な気持ちになり、映画館を出た後は「自分が生まれた時の話を聞きたい」という想いが湧いてきました。

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めいべいびー

4.0母の偉大さと継がれるべき儀式

2019年1月24日
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鑑賞方法:試写会、映画館

ゴリ監督らしく、笑えるシーンが満載で、笑って心が温まって、後半は、思わずホロっときてしまうステキな映画だった

そもそも、タイトルにある「洗骨」とは何か?

最初にタイトルを見た時にそう思った

その「洗骨」とは、沖縄の粟国島に今も残る風習で、死後4年が経ったご遺体を洗う儀式のこと

この映画の主人公一家では、お母さんが亡くなってから4年が経ち、「洗骨」のために家族が実家に集まるのだけど、その時には家族がバラバラになってしまっていた

そんな状態で、果たして洗骨ができるのかという話

そのバラバラな家族の様子を観ながら思ったのは、
生きていても、亡くなっていても、家族の中心にいるお母さんの偉大さ

お父さんも、息子も、娘も、お母さんを頼りにして、お母さんを通じて家族とつながっていた

だから、そのお母さんがいなくなってしまうと、家族は急に支えをなくし、バラバラになってしまう

そんなバラバラになってしまった家族にやってきた「洗骨」の儀式

それは、まるで家族がバラバラになってしまったのを見計らったかのようにやってくる

「家族がそんな状態では、お母さんは安心してあの世に行けないよ」と言いたいのではと思ってしまう

正直、これまで法事っていうのは、面倒なものだと思っていた

しかし、この映画を観ながら、亡くなったご先祖さまに対して
「私たちは、あなたがいなくても、仲良くやっているから安心してくださいね」
という姿を見せるための儀式なんじゃないかなと思った

そして、改めて「母の偉大さ」を思う映画だった

私の場合
仕事もプライベートも、うまくいかない時は、いつも愚痴をこぼす相手は母で
父の不調や、兄のプライベートを教えてくれるのは母だ

そんな母がもしもいなくなってしまったら、我が家も、この映画の家族のように
バラバラになるだろうなぁと思った

でも、いなくなってから、その偉大さに気づいても遅いのだ

だから、みんなが元気なうちにコミュニケーションをしておきましょうと
この映画は気づかせてくれる

そしてこの映画では、その「洗骨」がどのように行われるかが描かれている

すごくドキドキしながら見ていたけれど、まるで儀式に参加しているような厳かな気分になった

その「洗骨」の場面を観るだけでも、この映画を観る価値があるんじゃないかと思った

この映画を通じて「洗骨」という儀式を初めて知った

風化させずに残していくべき文化だと思うので、一人でも多くの人に観て欲しいと思った

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とえ

5.0生きることが愛しくなる映画

2019年1月19日
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鑑賞方法:試写会

いっぱい笑って、いっぱい泣きました。

照屋監督のすごいところは、感動のシーンにも笑いを散りばめてくるところ!
しかも、その笑いを入れることで感動が切れたり薄れたりすることなく、
むしろその笑いによって、感動のシーンがより豊かに人間らしいシーンとなり、愛しさがこみ上げてきます。
声を出して笑いながら、一つのシーンで二度目の涙が流れていました。

沖縄の持つ俯瞰的な目線と言いますか、大らかさとでも言いますか。
自然が豊かなぶん、生と死が近いのかもしれませんね。(アグリ島にはあの世もあるし)

だいたい、普通にヤギがいたり、家の前の道に椅子とテーブルを出して、おじいがサンシンを奏でていたり…私の日常とはかけ離れた風景が驚きですし
美しい海、美しい空。いつも音楽があり、踊りがある。
この風土によって独自の文化が生まれたのだなぁ。と感じました。
その独自文化の最たるものが「洗骨」なのでしょう。
この土地だから出来た風習…
ってか、この風土でないと無理〜!!!
今回初めて「洗骨」という言葉を耳にしたのですが、勝手にカタコンベにあるような、完璧に白骨化した古い先祖の骨を洗う儀式を想像していました。
でも映画のなかの説明によると「風葬」で、土に埋めるのではなく、棺に入れたまま冷暗所に置いてミイラ化した骨を洗う行為と知り
えっ?ミイラ??
しかも亡くなって4年で洗骨…。
そこそこ新しいのでは?
エジプトのミイラは見たことあるけど…4年だと、どんな状態のミイラなのか :(;゙゚'ω゚'):
墓暴きの『ザザンボ』がよぎりました。

いったい監督は「洗骨」のシーンをどのように撮るつもりなのか?
まさか、ミイラを画面に写す気なのかしら…(;´д`)
でも、その不安とちょっとした恐怖は、主人公家族も同じ。
変わり果てた家族を目にするのですから、なおのことでしょう。

母親の葬儀から4年後。
洗骨の為に故郷に戻ってきた子供達と父親との、洗骨までの日々の出来事を一緒に追ううちに、私にもこの家族の「洗骨」に立ち会う覚悟が出来ました。
むしろ、この家族の「洗骨」に立会いたい!と思えるほど。
ネタバレになるので、これ以上は書きませんが
驚きと愛の詰まった「洗骨」シーンを、ぜひ劇場でご覧いただきたい。

その土地に必要だったから生まれて、その土地に必要だったから受け継がれてきた文化。
よそ者の私ですが、洗骨の儀式を通して島がどれだけ命を大切に育んできたかを感じることが出来た気がします。

そして、エンドロールで『童神』が流れます。
歌声と歌詞が心に響いてまたもや大号泣。
まるで映像にはない、これから先の新城一家が見えるかのようでした。

暖かい涙をたくさん流して、沖縄の空のように晴れやかで清々しい気持ちになれました。

照屋年之監督の次回作にも期待します!

#洗骨#洗骨感想

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shiron