劇場公開日 2019年3月29日

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「あれもこれもダンボがかわいいから、まぁいいか」ダンボ とえさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5あれもこれもダンボがかわいいから、まぁいいか

2019年4月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

かわいかったなぁ〜ダンボ

日々、犬猫動画を観ているだけでニヤけてしまう私としては、かわいいダンボを観ているだけで50%ぐらい満足しちゃった(笑)

この物語の時代設定は、第一次世界大戦後のアメリカ

多くの人が大切な人を失った時代

かつては、馬乗り曲芸師だったホルト(コリン・ファレル)も、従軍して片腕を失ってしまう

さらに、二人の子供たちの母親である妻の死に立ち会うことができず、失意の中にいた

そして、サーカス団に帰ったホルトに与えられた仕事は、ゾウ親子の世話係だった

しかし、その子ゾウのダンボは、他のゾウに比べて耳が大きく、空を飛べるという特殊な能力を持っていた

この物語は、片腕と妻を亡くしたお父さんと、お母さん亡くした子供たちと、お母さんと引き離されたダンボが、喪失感の中で、互いに助け合い、明日への希望に向けて、前向きに生きていく話である

そして、彼らはダンボの他人とは違う「人よりも耳が大きい」という個性に助けられる

マイケル・キートン演じるヴァンデバーは、その個性的なダンボをさらし者にしたり、金儲けに利用するが、ホルト一家は、そのヴァンデヴァーの魔の手からダンボを守るのだ

そのダンボに対する人々の反応から「人とは違う個性」というのは、さらし者にしたり、利用するものではなく、受け入れて、尊重するものだと、この映画は訴える

ただ、その悪役ヴァンデヴァーの描き方には、少し物足りなさを感じてしまった

「強欲は罪」というのは、あまりにもステレオタイプ過ぎているし、誰にでも欲はある

ヴァンデヴァーが、なぜ、強欲になり、血眼になってダンボを追い求めるのかにはついて、その人間性を描いてくれていたら、もう少し、物語も深く理解できたように思う

まぁ、その辺が、子供でも安心して観られるディズニー映画というところなんだろうとも思う

そんな物足りなさも、かわいいダンボを観ていれば、まぁいいんじゃないと、思えてしまうんだから、私も甘いなと思う(笑)

とえ