劇場公開日 2018年5月19日

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「2001年宇宙の旅の原典」イカリエ-XB1 ジョイ☮ JOY86式。さんの映画レビュー(感想・評価)

3.02001年宇宙の旅の原典

2019年2月18日
iPhoneアプリから投稿

1963年のモノクロ映画。
古い作品ではあるが、美術のセンスや独特のBGMは今の視点から見ても楽しめた。

壁の幾何学模様状のパターンは後のスターウォーズに酷似。
8角形の通路や音声式AI、新生児誕生といった記号は、後に2001年宇宙の旅でブラッシュアップされていったのだろう。
荒唐無稽なスペースファンタジーをサイエンスフィクションに押し進めた作品として捉えると興味深い。

アバンのシーンをクライマックスにつなげる構成は今でこそよくある手法だが、当時は画期的だったに違いない。

光速航行中地球と大きく時間差が出るという設定。
数百年漂流していた人工衛星の謎解きなども興味深かった。

中盤、ある惑星の接近で登場人物全員が睡魔に襲われ次々と意識を消失していく。
この展開がとにかく長く、見ている視聴者までも睡魔に襲われること必須だ。

これが作者の意図かどうかはともかく、作品の中で起こっている現象に視聴者まで巻き込まれる体験が出来るのはこの映画くらいなものかもしれない。

ジョイ☮ JOY86式。