劇場公開日 2019年12月13日

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「良く出来すぎているのだよ。悪いけど。」カツベン! たあちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5良く出来すぎているのだよ。悪いけど。

2019年12月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

周防監督作品を観るのは07年の「それでもボクはやってない」以来12年ぶり。彼は寡作ながら着実にキチッと作って勝負してくるところが立派である。映画人が作る映画人の映画は面白いに決まっており、この活動弁士というのがまた大正ロマンの興味深い存在で日本独特のものだという。なので「日本には純粋なサイレント映画は無かった」ということになる。徳川夢声がモデルであろう永瀬正敏演じる山岡秋聲を主人公にしなかったところがまず正解であった。弁士の映画なのだが冒頭の撮影現場のシーンがすごく良い。無声なので役者は台詞を覚える必要が無いとは! しかし、達者な俳優が揃いあまりにも良く出来た映画すぎるのだ。何の破綻も無く映画学校のお手本にでもなりそうな作品。映画を観る楽しみはもちろんあるのだが…

たあちゃん