劇場公開日 2018年9月14日

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「類似品にご注意ください」ザ・プレデター ao-kさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0類似品にご注意ください

2018年9月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

寝られる

SFホラーの傑作「エイリアン」は2作目でアクションへと舵を切って大成功を収めた。そして、SFアクションの秀作「プレデター」の正式な続編として誕生した本作は残忍な方法で次は誰が血祭りに上げられてしまうのか、というオリジナルにあった恐怖感も緊張感も取り除き、まさかのSFアクション・コメディに舵を切った。

不謹慎なギャグのオンパレードとプレデターのコメディリリーフとしての起用。異星人との生きるか死ぬかの戦いのはずなのに、彼らのノリはまるで男子部室の雑談。彼らがそこら辺のチンピラやヤンキーの兄ちゃんならいいのだが、仮にも元軍人という設定なのだからバツが悪い。

いっそ軽いノリで突っ走るのなら潔いが、後半のゲリラ戦では急にシリアスな展開を持ってくる。笑ってていいのか、真剣に見るべきなのか、見ているこちら側が物語を見失ってしまう正に光学迷彩なストーリー展開。しかし、何より一番がっかりなのは、主人公たちがプレデターの特性とその弱点を見抜いて反撃するというこのシリーズの醍醐味が全くないことだ。これでは泥を塗って身を隠したシュワちゃんの顔に更に泥を塗ってしまったに等しい。

「プレデター」の正式な続編??いえいえ、これは類似品ですよ!と思わずツッコミを入れたくなるプレデターの仮面を被ったファンムービーとして評したい。

Ao-aO