劇場公開日 2018年9月21日

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「自分を見つめなおして、自分で決断する勇気をもらえる映画」食べる女 shironさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0自分を見つめなおして、自分で決断する勇気をもらえる映画

2018年9月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

トップシーンから好きな映画だと思えました。
出てくるお料理はとても美味しそうだけど、決して美し過ぎない。
もっと料理本みたいにキラキラで、なんならレシピもガッツリの映画を想像していたので意外でしたが、全編を通して“手作り至上主義”ではないところに共感しました。

いろんな女性の生き方を、優しく肯定してくれるので「こんな選択をしても間違いじゃないんだ。人生に模範解答は無いんだ。」と思えて
自分らしく決断する勇気を後押ししてくれる映画でした。

でも「自分らしさ」って??
目の前にやらなければいけない事が多すぎると、自分の事を見失いがち。
一瞬立ち止まって食と向き合うことは、自分自身の今と向き合う事なのかも。
「今私は、どの食べ物をどんなふうに食べたいのか?」と問いかけて出た答えは、その時の自分の心の中を映し出している気がします。
毎日繰り返される小さな選択と決定だけれども、丁寧に意識することで、人生の大きな決断に繋がるのかもしれません。

そして“味わう”という行為は一種の快楽だったのか!!(*゚∀゚*)
空腹を満たす為にろくすっぽ味わわずに食べるのはエサでしかないけど
舌に神経を集中させて、繊細な味と食感をしっかり味わう行為は結構エロイ。
更に、色や香り、食材に想いを馳せて五感をフルに使ってゆっくり味わう。
確かに美味しい感動は、エクスタシーにも通じるなぁ。(私はよくスイーツで昇天してます ^^)
隠し味や副菜の合わせ方に、作り手のセンスや想いを感じとれるなら、もはやセッション!
「味は記憶」と聞いた事がありますが、実は色んな味を覚えていて、記憶と共に思い出す事が出来る。
エリカ様が最高に気持ち良さそうでした。(*^ω^*)

誰かが作ってくれた料理はもちろん、
自分の為に自分好みの配分で作る卵かけご飯だって最高の癒し。

明日の私は何を食べるのか?
そう考えると、明日がちょっと楽しみになります。

#食べる女

shiron