劇場公開日 2018年5月18日

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「ゴリラ・ラルフ・ワニーバ 決戦! 市我古の大怪獣」ランペイジ 巨獣大乱闘 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ゴリラ・ラルフ・ワニーバ 決戦! 市我古の大怪獣

2018年5月20日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

興奮

生物の遺伝子を改変して巨大化・凶暴化させる化学物質が、研究用宇宙ステーションの事故で地球へ落下。
動物保護区で働く動物学者デイビスは、白ゴリラのジョージと強い信頼関係で結ばれていたが、
ジョージがその化学物質に触れて理性を失い、全く制御できない状態になってしまう。
同じ頃、化学物質の影響によって付近にいたオオカミやワニも巨大化・凶暴化。
化学物質を狙う企業の企みにより、巨獣たちは破壊の限りを尽くしながらシカゴの街へと集結する……

驚天動地! 猿か、鰐淵か、狼か! 陸・海・空を震わす世紀の大決斗!!
がんばれデイビス博士! まけるなジョージ!
悪の科学者姉弟を倒し、大都市・市我古(シカゴ)を守るんだ!
『指輪物語』のニューライン映画が贈る、空想科学映画の決定版!

……はい……そういうあらすじです。
難しいことを考える必要は一切ナシ! テンポ良くド派手なシーン満載で楽しめた。観て損ナシの3.5判定で。

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単にサイズが大きくなっただけの設定なら『大蜥蜴の怪』みたくミニチュアの街に本物の動物を置いて
低予算で撮影すれば良いが(良くないよ)、この映画の巨獣たちは他の種類の動物の遺伝子が目覚めて
様々な能力を得ているという設定なのがアクセントになっていて、その意外性も楽しい。
巨大オオカミ・ラルフはムササビの遺伝子が覚醒して空を滑空! お前、『大怪獣バラン』みたいだな!
巨大ワニはなんだか知らんけど頭も背中も尻尾もトゲだらけ! お前、アンギラスみたいだな!
それともご先祖かい? アンキロサウルスかい?!(怪獣映画を知らない人を少しも考えないレビュー)

まあ、演出は日本の怪獣映画的というよりはアメリカのスピーディなモンスター映画のそれなので
おそらく意識してないとは思うが、それはさておきこの巨獣の皆さんの強いこと強いこと。
銃弾も砲弾もなんのその、跳び回りながら戦車やヘリをオモチャのようにブン回す。
シカゴの街で3匹が大暴れするクライマックスは笑っちゃうくらいの大破壊ぶり!

主演のロック様がいかに人類最強レベルといえどさすがに生身では敵わない。
これもうロック様が薬品飲んで巨大化するかチャック・ノリスを呼ぶしか無いのでは
と思ったが、そこは知恵と勇気と友情パワーで補って戦うのが人類代表ロック様である。

...

『プレデター』チックなオオカミ襲撃シーンや飛行機内でのパニックなど、色んなタイプのド派手シーンを
テンポ良く盛り込んでいて飽きないし、過去を抱えたヒロインやOGAのおっさん、悪どいワイデン姉弟
などの登場人物も、ステレオタイプながらちゃんとキャラが立っており、ユーモラスで楽しい。
そして最後はデイビス博士とジョージの友情にちょっとホロリ。

というわけで、
いかにもB級な設定だし、「んなアホな」なシーンもたっぷりだが、アクションエンタメとしては割と隙ナシ。
物語の深みも期待しない方が良いが……とにかくド派手で楽しい映画が観たい!と言う人にはオススメ。
あ、わりとえげつない死に方をする人もいたり、たまにジョークも下品なので、そこもちょっとだけ注意です。

それにしても『ジュマンジ』続編といい本作といい、主演のドウェイン・ジョンソンは
VFXに負けない存在感でアクション映画スターっぷりも完全に板に付いてきた感。
だけど……どっちの作品でもあのものすごい筋肉で博士役ってのは何故なんだ……

<2018.05.19鑑賞>
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余談:
あのワニさんには“ワニーバ”じゃなく(何だよ“ワニーバ”って)“リジー”という名前が付いてるらしい。
あんな恐ろしい風貌なのに、何故にそんな女の子みたいな可愛らしい名前が付いたのか。謎である。

浮遊きびなご
かせさんさんのコメント
2023年4月21日

ワニーバ、いいネーミングですね!
ちょっとお借りさせていただきます。

かせさん
ゼリグさんのコメント
2018年5月21日

お久しぶりです。
きびなごさんの特撮愛がひしひしと伝わってくる素晴らしいレビューですね(笑)
ここまでモンスター映画が作られて来ると、ラドンとかそのあたりもハリウッドで観たくなってきました。

ゼリグ
近大さんのコメント
2018年5月21日

バランにアンギラス…。
やはりきびなごさんにもそう見えてたんですね(^^)

近大