劇場公開日 2018年9月14日

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「光と影か織りなす友情が素晴らしい」響 HIBIKI シェルマンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0光と影か織りなす友情が素晴らしい

2018年10月1日
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この映画は、原作は読んでいないのですが、出版業界の賞レースに対する「光」と「影」をバックに描きながら、実は友情をテーマにしているのではないかと感じました。

無名の高校生である主人公が軽い気持ちで新人賞に応募してみたら、あれよあれよという間に賞を取っちゃったという、そんなことは有り得ないサクセスストーリーなのですが・・・ちょっと切り口が違っていてそこが面白いと思います。

どんな切り口かって?

まず、主人公の響は可愛い顔をしているにもかかわらず、とても過激で超個性的なキャラの持ち主なのです。

ゆえに、年上だろうが文壇の大御所だろうがおかまいなく、ため口で張り合い正義を通そうとし、なぜか相手も最終的には納得して受け入れてしまうのです。

大人の事情で正義が通らない世界で正義を通してしまう、そんなところが痛快で面白いですね。

響を演じる平手友梨奈ちゃんは、欅坂46のメンバという以外どんな女優さんなのか知らなかったのですが、このつっけんどんな物言いをする主人公役にぴったりはまっていますね。

また、響に振り回される出版社の新人担当役演ずる北川景子さんのはつらつとして爽やかな「光」のイメージを持つ彼女あってこそ、「影」となる響の傍若無人な振舞いが際立つし、映画を引き締め緊張感を保ち続けていられるのだなと思います。

そして、もう一人の「光」であるアヤカウィルソンちゃんは、これまた明るく可愛くてぴったりな配役だけど、高名な作家の娘という立場が「影」ともなり、賞レース上では敵である響とは相容れない関係ながら、本心は二人とも友達になりたいと思わせる展開が、暗いイメージの映画ながら終盤に向かって安堵感を持たせ「響」のテーマになっているのだなと関心させられました。

あちこちの場面に、「なぜ?」と思わせる突っ込みどころは満載ですけど、映画らしくて面白いと思います。

シェルマン