劇場公開日 2018年4月13日

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「よみがえれロケットパンチ!!」パシフィック・リム アップライジング はるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0よみがえれロケットパンチ!!

2018年4月18日
iPhoneアプリから投稿

評価:★★★☆☆ 60点
映画館で『パシフィック・リム アップライジング』鑑賞。

スター・ウォーズで“フィン”を演じたジョン・ボイエガ、日本からは前作でも登場した菊地凛子、そして新たに新田真剣佑が参加し、楽しみにしていたのですが、前作の監督を担当した日本を愛するギレルモ・デルトロが『シェイプ・オブ・ウォーター』を製作する為に降板し、製作総指揮に移動して嫌な予感はしていたのですが・・・。

感想は予想が的中し、前作での男心に火をつけた魅力は皆無となり、ただのハリウッドが製作する怪獣映画となってしまっていました。言いたい事たくさんありますが、8割は胸にしまっておきます。

1作目を鑑賞せずにトランスフォーマーなどが好きな人は今作も楽しめると思いますが、パシフィック・リムの続編としては最低であり、デナイト監督は1作目の魅力を全く理解せずに作ってしまったのだと感じます。1作目の良さを潰しているのに1作目を観ないと話がわからない作りとなっているので、映画館で高いお金を払う必要はなく、レンタルが開始されたら、1作目、2作目を鑑賞して過ごす休日があっても良いと思います。

1作目の「ロケットパンチ」の魅力。パシフィック・リムの需要はここにあります。
そう。日曜日、朝の8時、テレビの前を陣取り、ロボットを使い、怪獣と戦う、あの特撮ヒーロー達。母親におねだりして買ってもらった戦隊ロボット。ロボットは重み、重厚感があるからこそ、迫力が生まれるのです。小さい頃に憧れた空想上だけど少し現実的な、怪獣と戦うロボット世界!! それが「パシフィック・リム」!! ただ、酷評というわけではありません。
続編と考えたら、良い作品ではないですが一本のハリウッド映画と考えたら頑張っている作品だと思います。

中国押しを批判する人もいますが、実際世界が一度崩壊した際、次に世界の中心にいるのは中国だと思うし、そこに違和感はなかったです。スポンサーが中国の会社で前作が中国で爆発的にヒットしてしまっているから仕方ない部分ですね。

ラストの決戦は日本が舞台となります。東京の新宿から富士山が凄く鮮明に見えるという地理的な不自然さはありましたが、丁寧に描いてくれていると思います。
イェーガー4機VS怪獣3体の戦いは普通に興奮します。それぞれの個性を生かしたロボットの戦い方はずっと目が輝いていました。前作での戦いは常に夜であったことに対して、今作は昼間ということで見やすく、ハリウッドの映像技術が見事であり、ここの為だけに映画館に行く価値はあると思います。

そして、1番嬉しいポイントはやっぱりマッケン君!!
彼の操縦するイェーガーは見事な空手技、そして剣技が炸裂します!! 上映中は頑張れマッケン、負けるなマッケン、死ぬなマッケン、百人一首するなマッケン、もっとたくさん写ってマッケン!! とひたすら応援していました。彼の存在だけで+50点です。

脚本は少しお粗末で前作に登場したキャラクターへの愛はないし、それぞれの各国による面白さもなかったですがマッケンを起用してくれたので、良しとします。

否定的なことも書きましたが、スティーブン・S・デナイト監督は頑張ってくれたと思います。続編を制作する難しさは計り知れないと思うし、興行的に成功することを心から祈ります。
そして、続編はマッケンを主人公でお願いします。

マッケンの為に、映画館に行く事をオススメします。

はる