まともな男のレビュー・感想・評価
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まともな男が転じていくからこそ哀しい
スイスから届いたこの映画は、序盤のカウンセリングのシーンから、何やら不穏な空気を漂わせる。穏やかに言葉を発するこの男が、やがてとんでもない行動を起こすのではないか。そんな予兆を示しておいて、答え合わせをするかのように物語が進んでいく。いや、進むというほど順調ではなく、転がっていく。あるいは堕ちていく、といった方が正確だろう。本作は、人の良い男が「わらしべ長者」的にラッキー続きになるわけでもなく、もしくは悪人が芋づる式に悪事に手を染めていくわけでもない。ごく普通に、毎日の暮らしに対処しようとしている男が、やることなすこと全てにおいて悪い方に転じていくからこそ、面白く、考えさせられ、観客はそこに自分自身の姿さえも投影してにわかにゾッとさせられるのかもしれない。主人公を演じる俳優のなんとリアルなことか。スイス版、マイケル・シャノン。その姿は、悲しさを通り越し、ちょっとだけ可愛らしく思えるほど。
まともじゃない映画。
空気の読めない優柔不断なバカ男のあり得ない話。
今はフリーセックスの時代ではない。避妊しないセックスなんて15歳位の少女なら知らない訳が無い。
いくら上司の娘と言えど、他人の子供。どうでも良いと感じるが。
作られた不幸で右往左往する日本人の大好きなお話。永世中立国の自由と民主主義の国でもこんな話作るんだね。
この男の間違いはどこから?では無く、この映画を見た事から!間違いと気付いた。ファーウェストスイスランドには親戚もいないし、知り合いもいない。出鱈目な話で一喜一憂したくない。早く終われ!出鱈目な話。どうせ愚行のトドメをさして、俺は『まともだ』と言って無骨に終わるのだろう?また、20分ある。これは予想であり、ネタバレではない。自分の子供すらまともに面倒見れない男が他人の子供面倒見れないし、この映画演出家自体が何一つ把握していないと思う。
さて。えー!脚本がめちゃくちゃ!
『ドライブ・マイ・カー』と同じ赤い車
日本車は素晴らしい♥
えー日本車じゃ無い?車の事知らないから。
負の連鎖が過ぎる
悪いことが重なるにしても、ここまで続くとはなかなかしんどいね。ただ父親はそんな状況でも、騙し騙し、ギリギリ乗り越えていく。最後も含めてこれはこれで父親としてたくましく、家族を守り切ったんだと思う。
まず飲酒運転をする時点でまともじゃないw
うーん、テンポもまったりであり、大きなアップダウンもなくダラダラとすすんでいくのがなんとも、、。
北欧の作品で一括するのは安易ではあるが、あちらの作品独特というか、空気感が冒頭のシーンからにじみ出ている。
出てくる人間のどれもがなんとも陰気臭いというか、肯定的に見れないキャラで「そりゃレイプされれるだろうよw」との印象でみているが、15歳の少女に判断を委ねるのも無理な話か、、。
しかしながらそこからのありきたりな嘘の重ね塗りがなんとも、、、。また上司も娘と面会禁止なんかいっwと嘘が渋滞気味w
まあ旦那の優柔不断というか、嫁の尻にしかれっぱなし、上司のご機嫌取り等も理解できなくはないが、もう少し面白い展開はなかったものか、、、。
娘とのやりとりで「お母さんに聞きなさい」というのは自分も使うので笑った。
責任は嫁に押し付けて、自分の決断を娘に伝える卑怯な方法w
ラストの病室からのシーンとサービスエリアのシーンはどうなんだろなー。と感じてしまう。
変なスリルが味わえる映画。
まともではない男。。だろ。
まとも(のつもり)だから、引き起こしてしまう出来事、なのかもしれないが。嘘、隠滅を駆使しギリギリで乗り切ってしまうという変なスリルが味わえる映画。
とはいえ、信用ならんのは男だけではない。ザラも単なる被害者ではない裏のある役という印象。最後病室からのぞく表情も、記憶ありを想起させるカット。娘も基本意地が悪いし、新しいボードのために猫をかぶったりする。若者はまあ悪いが普通、おやじの豹変はちょい暴走気味。
善行を理解しながら、保身がその実行を妨げる。それを極端に表現しているわけだが、誰しも身に覚えのあるところかな、と思う。仕事のミスを隠したり、みたいな。備品ケースの爪がボキッ折れたが(パカパカ状態)、誰も見てなかったし奥入れてほっとこう、て最近あったなあ。。(白目)
笑っていいのか、怯えていいのか。
ヨーロッパの大人の笑いは、「おとなの事情」や「フレンチアルプスで起きたこと」みたいな、リアルに起きそうなスレスレのストーリーが受けるらしい。思惑とずれていく様をクスリと笑えばいいのか、ぬかるみに落ちていく様を寒々と見守るのがいいのか。物語が面白いと感じるのは、心当たりがあるからで、心当たりがあるっていうことは、多少の傷がスネにあるってことで、苦笑いをしながら観ている自分にも、やはり何がしかの人に言えない・・・。いや、犯罪は犯していないですが。
鑑賞後の気持ちはどんよりとしている。あのラストは、なんか、試されている気分だなあ。
最高の結末
世の中には当たり前のように「まとも」をやれる人と、がんばってもせいぜい「まともなフリ」しかできない人がいる。
私も後者のクチなので「男」の行動はなんとなくわかるなぁと先の展開を予想しながら見ていたら…途中から話の転がり方が凄すぎて陳腐な予想は吹っ飛んだ。
周りの「まとも」だった人達が常道を外れた行動を取りだすと(理由はそれぞれちゃんと納得のいくものがあって無理筋じゃないところがいい)翻弄された男はさらに予想外な行動を取りだす。相乗効果ですごいスピンがかかる。
ハラハラしながらラストまで観たけど、このラストがとても良かった!意外性もあるし終幕後のストーリーを想像する楽しみもくれる。
上司の娘に翻弄される男
トーマスの雪山旅行は、上司の娘ザラが、折角の家族旅行に参加することから狂いはじめる。ザラは、自分の娘を誘ってパーティーへ。しかしザラがトーマスの知人の息子からレイプにあう。これは本当に事実なのか?トーマスは、上司からの昇進の話が持ち上がる。上司に知られまいと「娘に起こったこと」を必死にひた隠しにしながらも、その場凌ぎで、きり抜けていく。しかし、その策が、余りにも酷い。最後は、目も当てられない結末に落ちる。彼女の携帯を見たりなどなど、彼女の日記を捨てるのか捨てないのか?本当に判断力に欠け、はっきりしない男。
作品の展開は、非常に判りやすい。しかし、題名『まともな男』?
ラスト、ザラが病室からトーマス家族を凝視する場面から、『彼女だけが知っている…。』ぐらいにぼかしても良かったのではないだろうか。
実は自分の心が、試されてる
嘘をついちゃいけないと教えられて来たし、正直であれと社会規範はそう律している。映画の中の主人公は、自分の些細な?嘘に縛られて行く、自身が優柔不断な為に。ても、そうなんだろうか⁉️
もしも、私自身が彼の立場になったら、社会規範通りに、正しく正直に申し出る自分なんだろうか、いや彼と同じようにしてしまうかもしれないと思った自分を感じた時、実はこの映画は、怖い映画だと思った。最後の彼の涙は、本当は良心の姿。そこは救われた。
やれない男
上司の娘を連れて家族旅行に行くことになった冴えない男の話。
ワガママで可愛らしさもない娘とまともだけど当たりの強い嫁に言われっぱなしだし、気持ちは判らなくはない部分もあるけれど色々なことが透けてみえるし、一見優しい奴かと思いきや考えが浅く短絡的で激情的で、その癖保身的で、最早自己中な主人公が痛々しい。
シリアスな空気感ながらスリリングな感じと言うよりも、情けなく、もどかしく、苦笑ものだったり、良くも悪くもモヤモヤする展開でどうなって行くのかと思っていたら…終盤かなりの急展開。
しかしながら、オチている様ないない様な何とも消化不良な終わり方。
この終わり方だとジャンル分けするならコメディってことかな?
面白くはあったけれど何とも物足りなかった。
何事も穏便に…が間違いの始まり
スイスの山奥にあるリゾート地で、家族と上司の娘を連れ、スキーをしにきた男性が、ある出来事をきっかけに不運のスパイラルを起こしていく様を描く
主人公のトーマスが良かれと思ってしたことが、次々と不運を呼び込んでいく
不幸の始まりは、上司の娘が知り合いの息子にレイプされてしまった事件だった
いや、それ以前に、上司のご機嫌とりで上司の娘を旅行に誘ったことが不幸の始まりだったかもしれない
トーマスが、そのレイプ事件を穏便に済ませようとした結果、そこから全ての出来事が裏目に出てしまう。
女性という視点から見れば、もっと酷い目に遭ってもいいんじゃないかと思ったけど
一人の人間として観た場合、上司、妻、娘たちから痛い視線を浴びてながら、彼らに対し、なんとか穏便に済ませようとする彼の気持ちもわからなくもない
しかし、世の中、全てを穏便に済ませようとすること自体に間違いがあって、それは決して、優しさでも人の良さでもなく、ただのその場しのぎであって、それは後々痛い目に遭うんだという教訓だと思って、この作品を観た
なかなかお目にかかることのないスイス映画を観る機会に出会えて良かった
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