劇場公開日 2018年10月5日

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「ツッコまなければ胸キュン(笑)。一風変わった恋愛サクセスストーリー!!」あのコの、トリコ。 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ツッコまなければ胸キュン(笑)。一風変わった恋愛サクセスストーリー!!

2018年10月26日
PCから投稿

楽しい

幸せ

萌える

【賛否両論チェック】
賛:最初は頼りなかった頼が、片想いの相手との運命の再会を経て、次第に大きく成長していく姿が微笑ましい。雫との恋模様にも、観ていて胸キュンさせられる。
否:展開は何から何まで都合良く進みすぎるので、思わず興ざめしてしまいそう。感情移入するのも、なかなか難しいか。

 幼い頃にスターになると誓い合った幼馴染みとの、運命の再会。最初は雫の成功にただただ圧倒されるばかりだった内気な頼が、雫の窮地を救ったことから、少しずつ人間として、そして俳優としても成長していく姿に、観ていて心が温かくなります。そんな頼に次第に心動かされていく雫の様子も、また微笑ましいです。歯がゆいまでに絶妙な距離間の2人が、芸能活動を通じて一歩また一歩と近くなっていく様がステキです。
 そんな2人を取り巻く人間模様も、一筋縄では行きません。雫への自分の気持ちを隠すことなく、正面から頼に勝負を挑む昴や、頼の才能を見出だし、成功へと導いていく監督・近藤、そして軌道に乗り始めた頼の前途に現れる共演者キラー・山田華。頼と雫の恋模様に様々な影響を与える彼らの存在も、どこか人間味があって印象に残ります。
 ただ難点をいうと、もの凄く簡単に劇的な再会をしちゃったり、なんとなくオーディションに受かっちゃったり、トントン拍子に新人賞まで行っちゃったり等々、ストーリーはこれでもかというくらいご都合主義なので、現実味は全くありません。なので感情移入するのは、難しいかも知れません。
 どちらかというと若い方のデートムービーとして、割と気軽な感じで観たい作品といえそうです。

映画コーディネーター・門倉カド