劇場公開日 2018年4月21日

「あまりに繊細ででもしなやかな細い糸のような。」リズと青い鳥 ゆめさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0あまりに繊細ででもしなやかな細い糸のような。

2020年9月1日
iPhoneアプリから投稿

登場人物の瞳の動き、一束の髪の揺れ、歩き方。
作中で説明的な描写はほとんどなくとも、そこから様々な心の動きが伝わってくる。
そしてそれを受け手がじっくり受け取って考える間(ま)もたくさんとられている。
作画の美しさ、繊細さ、あまりに丁寧な人物の描き方。
すさまじく美しいアニメーション映画だった…。
特に人物の目。目の描き方。素晴らしい…。

繊細で静かな作品ながら、メイン人物のみぞれと希美の関係は最初から危うさがあって、作品全体にずっと緊張感がある。静かに、でもハラハラしながら2人の関係のゆらぎと行く末を見守る90分だった。

あと2人をそばで見守る夏紀と優子の同学年コンビが本当に良い。こんな良い同級生に恵まれたらいいよね。

2人の関係に重なりながら展開していく「リズと青い鳥」というストーリーと楽曲もとても素敵だった。

ゆめ