劇場公開日 2018年3月17日

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「なぜだかわからない。」ちはやふる 結び Akihitoさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0なぜだかわからない。

2018年4月1日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

興奮

なぜだろう?
涙が止まらない。自分でもわからない。
上の句を2年前にレンタルで見て、見た後すぐに下の句をレンタルしに行った。
こんなに心躍る青春映画があるのかと感動し、身震いしたのを今でも鮮明に覚えている。
あれから2年。2年の間に上の句、下の句を続けて計5回見た。映画は好きだが飽きっぽい。よっぽど好きな映画じゃないと3回以上は見ない。大好きな映画は10回は見る。上の句、下の句の時点で、3回以上というハードルは越えていた。
数ヵ月前から、結びの予告がずっとやっている。予告で既に泣きそうにもなったが、それは上の句下の句のファンであることに酔い、さらに気持ちよく泣きたい欲求に駆られたエゴも助けての感情だった。

 さきほど結びを見終えたが、エンディング曲が流れだしても席を立てなかった。周りもそうだった。劇場全体が完全な閑静へと包まれていた。エンディング終わりかけにやっと一組のカップルが席を立った。大袈裟かもしれないが僕は一生この映画を見続けたいと思った。その一瞬は本気でそう思った。同時に既にちはやふるロスが始まり、猛烈なさびしさに襲われた。

なぜだろう、
ラストの1時間、僕はゆっくり、時にボロボロと泣き続けていた。
青春。友情。努力。心。恋。親心。切なさ。
はたまた
脚本、台詞、演技、音楽、情景、アドリブ、カメラワーク、映像。
そんな拙い言葉では言い表せない、そしてそれぞれのどれが理由で自分が涙をこぼしているのかわからない。
はたまた全てなのか?

ちはや演じる広瀬すずの目と声と芝居は、何もかもを忘れて映画に没頭させてくれる。
しのぶ演じる松岡茉優の、表情のみで魅せる演技は鳥肌が本当に出てゾッと寒気がした。
この二人の演技は、もはやただの青春映画の域ではない。

この映画は、大人こそ見る映画であると思う。花の色はうつりにけりないたずらに~
青春時代を過ごして、そのあと5年、10年、20年後に見ると、この映画は煌めく。いつまでも忘れられない青春時代。遠い昔だが今でも鮮明に思い出せる一瞬。そして一生忘れないその一瞬。忘れたくないその一瞬。
その一瞬をいつまでも宝物と思っている。

死ぬまでに100回は見るだろう。大袈裟かもしれないが、今この一瞬、僕はそう思っている。

世界で一番好きな映画になりました。

Akihito