劇場公開日 2018年3月17日

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「「瞬間の光」が「永遠」に刻み込まれた」ちはやふる 結び ヒートこけしさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「瞬間の光」が「永遠」に刻み込まれた

2018年3月24日
iPhoneアプリから投稿

最後の夏(どの夏も「二度と来ない夏」)という「瞬間の光」を映画という「永遠の芸術(かどうかはわからんけどそうであると信じたい!)」に刻み込んでみせた青春映画の快作!広瀬すずの輝きは言うまでもなく最も光ったのは野村周平。持たざる者の迷いと戦いに心を掴まれた。有終の美

観てる間ずっと「いつまでもこの夏が終わらないでくれ」と思っていた。多分この先もふとした時にこの夏に帰って来たくなると思う。青春はぬるま湯。いつまでも浸かっていたくなる。でも時は不可逆だからこそ眩しい

スポーツ映画としても三作の中で一番。『上の句』のようにロジカルで『下の句』のようにエモーショナル。そしてフィジカルでビジュアルでオラクル!『メジャーリーグ』におけるチャーリー・シーンの最後の登場ばりに「待ってました!」と言いたくなるドラマティックな展開もある。文句なしのカタルシス

「しのぶれど」「こいすてふ」の句と野村周平と真剣佑の関係性が呼応してきて盛り上がる感じも上手い。全体的にちょっとした台詞が後々に響いてくる。何より本当に大事なことは台詞にせずに寸前で場面が変わる!感情が高ぶる場面で音楽が止む!『上の句』ではやや冗舌だった小泉監督の演出やけど本作ではもはや余裕すら感じた

野村周平のメンターを演じた賀来賢人も良かった。作品のテーマとかしようとしていることを説明する役割も担っとんやけどこれがまた凄くて…物語の射程が百人一首という芸術の意義にまで及んでいる。百人一首に興味が湧いたよ

ヒートこけし