劇場公開日 2018年1月13日

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「最後の最後で救われる。不気味すぎる“悪”の本質。」悪と仮面のルール 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5最後の最後で救われる。不気味すぎる“悪”の本質。

2018年1月26日
PCから投稿

悲しい

怖い

難しい

【賛否両論チェック】
賛:計画された通りに“悪”へと染まっていく主人公の姿を通して、善悪や生きる意義、そして人間としての幸福論等、奥深いテーマを掘り下げていく様が印象的。
否:セリフの言い回しや展開がどこか小説的で、あまり現実味がないか。グロシーンもあり。

 内容的にはサスペンスではありますが、どちらかというと人間の闇の部分を深く探っていくような、どこか哲学的で難解な部類の作品です。“悪”として意図的に作られ、“父を殺す”という経験から、次第にその狙い通りに悪の道へと染まっていく主人公の姿が、不気味でもあり切なくもあります。
 その一方で、登場人物達の言動に理解しがたい部分が多かったり、セリフがかなり小説チックだったり、かなりグロいシーンがあったりと、観る人によって好き嫌いは大きく分かれそうでもあります。
 敢えて挙げるとするならば、ラストのシーンは非常に心に響く場面だと感じました。気になった方にはオススメです。

映画コーディネーター・門倉カド