劇場公開日 2019年11月15日

「問題を解決する方法は拳銃しか無いと思い続けているのか?」アイリッシュマン はるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0問題を解決する方法は拳銃しか無いと思い続けているのか?

2020年2月6日
iPhoneアプリから投稿

アメリカという国はシンプルなのか…。
ルールを守らなかったり、反対の意見を唱える者を排除することしか考えないのだろうか。
不寛容さは連鎖を呼びかけ、自分とその家族を守る為には人殺しもやむを得ないと思考してしまう。
この映画で描かれた時代のみならず、アメリカの歴史はシンプルなのだ。何よりも歴史と呼べる程の月日の経過がない。急成長を遂げてしまった企業のように人間のありとあらゆる欲望が剥き出しのままに大人になってしまったガキのようだ。裏社会も表社会も変わりはない。
守るべきモノの為に銃を握るし、握らせる社会なのだろう。アメリカの歴史を知るためにこの映画を観たわけではない。
父親に向かって娘は言う。
何から守ろうとしたの?

スコセッシは、多分、僕にそう問いかけたんだろう。

はる