劇場公開日 2017年8月5日

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「1分の希望から立ち向かう勇気を」夜明けの祈り ゆっきさんの映画レビュー(感想・評価)

4.01分の希望から立ち向かう勇気を

2017年9月6日
iPhoneアプリから投稿

映画を見て思いがよぎった事です。
批評でない点をご容赦下さい。

私が主人公のマチルドだったら彼女達を助けるだろうか。自分の属する組織に報告せずに、果敢にやりきれるだろうか。

マチルドには使命があったのだと思う。彼女達を助けに行くと選択をした時から、彼女達を受け止め、支えになる使命があった。もしくは、彼女達を近くに感じるにつれ、使命に変わっていったのかもしれない。

価値観が違う人達をどのように捉えるか。『そうだよね』と言って表面的にやり過ごすのか。無理矢理にでも従わせるのか。それとも、それを受け止めてその人達と向き合うのか。
私は医師ではないので想像もつきませんが、もしかしたら、命を助けるために医療を施すことより、その人達の問題に向き合うことの方が勇気が必要なのではないかと思うのです。
めんどくさい問題は逃げればいいし、人道的にと言うならただ医療を施せばいい。嫌でも薬を使って従わせる事も出来るかもしれない。
しかし、マチルダは非常に勇敢な女性だったと思う。

この物語が実話に基づくフィクションであっても、戦争下にあった時代、こんな事が起きるのだから、一体何のために戦うんだろうと普通に感じるのだけど、
本質は、戦うことより、お互いに持つ問題にしっかりと向き合う勇気を持つことの方が難しいのではないかと思うのです。

今、不安定な状況だから余計に思うのだけど、勇気は必要だと思う。武力で解決するのではなく、表面的に取り繕うのではなく、本当に解決するべき問題に向き合う勇気を持たなくてはならないと思う。
彼女達が最後にそう決意したのと同じように、勇気を持たなくてはならない。

ゆっき