ハクソー・リッジのレビュー・感想・評価
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信念を貫くこと
先ず、就寝前に観る映画ではないなと思った …
凄まじき、戦争、戦闘シーンは大の苦手なのが、今回も再認識。感動に至るまでの余裕が残されておらず(苦笑)何度、目を背けたか、、
舞台が激地、沖縄の断崖絶壁(ハクソーリッジ)ということが何だか複雑な心境にさせられる。
聖書の 「汝、殺すなかれ」は戦争では通用しないと
散々、上司や仲間が銃を持たずに人を殺めずにはこの任務は遂行されないと主人公に圧をかけたが、終わってみれば、敵味方関係なく、命を救うことに全力を注いだ一兵士の揺るぎない信念に基づくその実行力は想像を絶し、だからこそ語り継がれる武勇伝になり得たのだろう。
戦火の情け容赦ない場面を描きながら、垣間見る一条の希望を繋げていくラストまでの息もつかせぬ(私的に)展開、これらが実話であること、色々な意味で覚醒した。。
気を取り直し、音楽🎶に助けを求め、寝る。。
素晴らしい。
ただただ素晴らしいなと。
メルギブソン監督作品で最高なのでは。
「ブラックホークダウン」「プライベートライアン」そしてメルの「ワンスアンドフォーエバー」のような迫力と、
そして実話ならではの深さが備わっている。
一点、書かねばならないのは、
ハリウッドの戦争映画を評価するとき、分岐になるのは
「日本兵の描かれ方を我慢できるかどうか」だ
もちろんハリウッド映画において日本兵は悪で、敵だ。
それは仕方ないし、
国の単位で考えれば、敵対関係なのだけれど
「どの国の兵士も、祖国を愛し、未来と家族のために身を捧げたのだ」という点で変わりない、そう考えて見るべきだと思う。
どの国の兵士にも、そうそう悪人はいない。
描く主観の違いでしかない。
そしてもう一つ、
この映画は「グリーンマイル」や「フォレストガンプ」と同じく
キリスト教的に天使を描いた映画だ。
それを踏まえて、自分がその二点に拒絶反応がないタイプだと思うなら、ぜひ見てほしい。
素晴らしいから。
微妙だなあ
沖縄戦についてあまり詳しくはないが、日本人としてはこの内容は手放しで称賛できない気がする。
なんで今頃こんな映画作ったのか知らんが、メル・ギブソンは敬虔なクリスチャンとしていいネタをみつけた。とでも思ったか、昔から知ってたとは思えないが
そんなに有名な話でもないし。確かオーストラリアは連合国側だったよな…この映画みてるとまるで無尽蔵に出てくる日本兵が化け物じみてみえてくるが。
負けたんだからね、忘れちゃいかんよ。沖縄は一時期占領されたし、日本中のいろんな都市は爆撃されたし、極めつけは原爆。
敗戦国としてのツケは今も支払わされ続ける。中国や韓国との土地問題、北方領土問題、沖縄の基地問題
数えてたらキリがない。
そりゃこの映画の主人公は立派かもしれないが、結果論だよな。もし、なんも活躍しなかったら、単なる規律を乱すバカだよ。
あと、なんというのかなあ。最近こぞって残忍描写をこれでもか、とみせつける戦争映画が多いがそんなに意味があるのかね?
いまだに戦争は世界中であるし、我が国の総理大臣どのは国軍を持ちたくご執心でらっしゃる。
最初の訓練場面でなかなか個性的な面々がいたが(特に素っ裸ヒゲとか)中盤から単なるストーリーの駒にしかならなかった。こりゃつまらん。
戦争映画ってなんというかそういうんじゃなくないか?一人一人がどう生きたか、その生きざまを描くもんじゃないのかね、誰か他の方も言ってたと思うが
メル・ギブソンの思想?どうでもいいよ。預かり知らぬ。
信念を曲げたら僕は生きていけない。
映画「ハクソー・リッジ」(メル・ギブソン監督)から。
今までにも数多くの戦争映画を鑑賞してきたが、
本当に、戦争を体験してきた人たちの話と、
映画の戦争シーンのギャップを埋められなかった。
だからこそ、今回の沖縄戦のリアルさは、経験者の話と近く、
本当にこんな恐怖だったんだろうなぁ、と胸が締めつけられた。
さて作品中、「壁」(リッジ)という言葉が何箇所かで使われている。
冒頭、主人公が幼少時代、壁に駆け登って親に叱られるシーン。
「危ないぞ、崖(リッジ)から離れろ」
私の知識で、壁は「wall」、崖は「ciff」だと思っていたので、
字幕を見て慌ててメモをした。(笑)
次に「壁」が出てくるのは、志願兵でありながら、銃を持たず
軍法会議にかけられることになった時、
彼女が「何をされたの?」と心配げに訊ねたあとのシーン、
主人公の彼は「何でもない、壁と戦って負けただけ」と答えている。
そしてもちろん、戦地・沖縄の断崖絶壁「ハクソー・リッジ」。
主人公にとって「壁」は、乗り越えるもの、と思っていたかも知れない。
「壁」があるから、諦めるのではなく、途方も無い「壁」があっても、
信念を曲げず登り続ければ、いつかは超えられる、そう感じていた。
だからこそ、彼は「信念を曲げたら僕は生きていけない」と口にする。
もちろん戦争の映画であるが、監督が私たちに伝えたかったのは、
「主よ、もう1人助けさせて。もう1人・・」と神にお願いしながら
「お願いです、もう1人助けさせて」とうわ言のように呟かせた
彼の「信念」が、光輝いていたと言える。
最後に上官が言う。「お前は奇跡を成し遂げた。その奇跡が必要なんだ。
お前なしでは戦えない」、なるほど、そういうことか。(汗)
映画館で見たかった。
映像もアカデミー賞で賞を取っただけあり、非常にリアルで、本当の戦場にいるかのようだった。。
実話というのがまたいい。
戦争映画を見ると、その主役側のドラマにスポットライトが当たるが、敵役にもドラマがあり、そのドラマはどれも悲しい。
そんな戦争がまだ世界で起こっているということにとても悲しさを覚える。。
地獄の中で神を見た
差別発言で一時期ハリウッドを干されたメル・ギブソンの見事なカムバックもドラマチックだが、作品の方も実にドラマチック。
第二次大戦の沖縄戦で、宗教上の理由から人を殺す事を拒み、人命を救助し続けた米軍衛生兵。しかも、実話。
ちょいちょい気になった点もある。
アメリカの戦争映画で、沖縄戦。つまり、日本人は単なる“敵”。
日本兵のドラマは勿論描かれる事無く、また史実では日本兵も救助したらしいが、劇中ではほんのワンシーン触れた程度。
宗教的要素は日本人には…。
美化されてる気もする。
でも、それが何だってくらい、一人の人間としての崇高な行為に心揺さぶられた!
デズモンド・ドス。
別に彼は聖人君子でも英雄でも何でも無い。普通の人間。
性格は温厚。軍人としてはちょっと頼り無さ気な“トウモロコシ”で、一目惚れした看護士に猛アタック。
だから彼の行為は至って当たり前。
人の命を助ける。
しかし、世の中が“異常”な時、“正常”は“異常”となる。
戦争という異常な世界では、人を殺してこそ当たり前。母国の為に、一人でも多くの敵を殺す事が崇高な行為になる。
故に、デズモンドの行為は異常。
彼は間違っているのか。
自分は戦争なんて経験無いし、今世の中平和だから、楽観的に簡単に言えるだけかもしれないが、断じて間違ってなんかない!
幾ら戦争とは言え、人を殺し、人の命を奪って称賛されるなんてどうかしてる。
宗教上の理由とは言え、人を守り、助け、人の命を救う事は尊い。
人一人の命には意味がある。
しかし、戦争がそれを許さない。
冷ややかな目。臆病者扱い。
あいつは戦場で、俺たちどころか国の為に戦おうともしない。
嫌がらせ、暴力。
銃すら持たない。命令違反で軍法会議。
周囲の反応は間違ってないと思う。
彼らだって戦争という異常な重荷を背負ってなければ、人を殺したりなんかしないだろう。
彼らに否は無い。戦争が狂わせ、そうさせてるだけなのだ。
後に米軍人最高の栄誉である名誉勲章。
崇高な功績に対してだが、デズモンドの行為はたった一つのバッジだけで計り知れるものじゃない。
“信念”という言葉だけで語り尽くせるものでもない。
例えどんなに虐げられても、咎めようとしない。自分を殴った相手の名前を密告もしない。
たった一人戦地に留まり、救助し続ける。時には、負傷した仲間を担いで。一人、後一人を…。
人を殺す事で国に尽くすのではなく、人を助ける事で戦い、国に尽くす。
やがてデズモンドの姿は周囲の心を突き動かし…。
デズモンドはただただ、自分の心に従い、人として正しく普通であろうとしただけなのだ。
メル・ギブソン監督作と言えば、残酷描写。
本作も専ら話題になっていたが、その通りの凄まじさ。
血や肉片飛び散り、あちこちミンチ状態の人肉だらけ。
何処から銃弾飛んで来るか分からない、戦場の臨場感、恐怖感。
カムバックに相応しい名演出。
アンドリュー・ガーフィールド、名演。
自分を曲げない強さ、弱さ、脆さ、それらを繊細に体現。
突然蜘蛛男を降板させられてキャリア下降…いやいや、キャリアは間違いなく確固なものに。
次第にデズモンドに打たれ、彼を理解する上官のサム・ワーシントン、ヴィンス・ヴォーン、酒浸りで暴力的かと思いきや、息子の為に動く父親役のヒューゴ・ウィーヴィング、周囲の面々も思いの外胸熱くさせる。
また、出番は前半だけだが、恋人役のテリーサ・パーマーが白衣の天使と呼ぶにぴったりの美貌で唯一の癒しの存在。
きっとデズモンドも、自分の行為に悩み、苦しみながらだったと思う。
自分は正しいのか。
神は声を掛けて下さるのか。
そんな葛藤の中での、ただひたすらのがむしゃらの行動。
戦争という地獄の中で、人々は、私たちは、彼の行為に、姿に、神を見た。
メル・ギブソン最新作
第二次世界大戦後期の沖縄、高田高知(ハクソーリッジ)を巡る日米の攻防を描いた実話。
この地に衛生兵として志願し、武器を持たず75人の日米負傷兵を救出したデズモンド・ドスの半生を描く。
物語は三部構成。
ドスの幼少期、志願兵としての訓練時代。
そして地獄のハクソーリッジが舞台となっていた。
見る前にはプライベートライアンのようないわゆる『戦争モノ』として覚悟して見に行ったのが、実際に見ての印象は『戦時下を舞台にした人間ドラマ』だった。
彼が如何にしてハクソーリッジでの奇跡を起こすまでに至ったかが丹念に描かれている。
戦場という地獄で身を呈して敵味方問わず命を救うドスの姿は、もはや人というよりは神に近い悟りの境地まで達していた。
そう行った意味ではメル・ギブソンが考えるキリスト観が投影された『宗教映画』としても見れるかもしれない。
では戦争モノとして見た場合どうだったかというと、上記の宗教要素を取り払ったとしても十分満足できる仕上がりだった。
極力実写にこだわった地獄の戦場には四肢を粉砕された死体がころがり、そこには蛆や鼠が群がる。
累々と横たわる死体の上を兵士が駆け回り、更に殺しあう。
この救いようのない絶望の戦場が日本だったと思うと寒気がした。
戦争における大局を描いた作品は数あれど、そこで生きた個人の主義主張にフォーカスを当てた作品は殆どないだろう。
ドスの父親を演じたヒューゴ・ウィーヴィングの演技も光っていた。
日本人が今見るべき、価値ある作品なのは間違いない。
ノンフィクション
実際の話だったとは驚きました。
主人公は入隊後ひどいいじめに遭い、軍法会議にかけられても信念曲げず、戦地に向かった。
ここまで酷い目にあってまで、衛生兵として戦地へ向かう必要があるのかと考えてしまいましたが、そこは主人公の信念の強さで、戦地ではひとり前線に残り、動けない仲間を一人一人救出。日本人まで助けていたのが素晴らしい。
こんな人だからこそ、武器持たずしても無事に帰還できたのかと思う。
戦闘シーン長く、次々と簡単に亡くなっていく兵士を見ていると、改めて戦争は恐ろしいと思いました。
戦ってないのに戦い疲れる
3分の2くらいは銃撃戦の戦闘シーン。
見てるだけなのに凄い疲れが襲って来る。
主人公の信念が真っ直ぐで力強い。
戦場に本当にこんな兵士がいたのかと思うと、アメリカも捨てたもんじゃないなぁと思ってしまった。
日本兵は執念。
死を恐れない人間を作ってはいけない。
恐怖を凌駕する感動がある戦争映画
「マッドマックス」「リーサル・ウェポン」シリーズが大好きな”俳優”メル・ギブソン ファンの自分ですが、俳優以上にその腕を認められている”監督”作を観るのは恥ずかしながら初めてでした。10年振りに才能を発揮しアカデミー監督賞にもノミネート、そして太平洋戦争の沖縄戦が舞台の実話に基づく映画という事で、72年目の終戦記念日を迎えたこの8月に日本人としても意義ある鑑賞だと思いました。
沖縄・前田高地での激戦が、壮絶な接近戦のシーンが、目を覆いたくなるほどの生々しさで描かれています。想像を絶する戦闘シーンが、本当に怖くて恐ろしい戦争の実態が、スクリーン一杯に音と映像で繰り広げられます。物凄かったです。
だからこそ、宗教上の信念を貫きながら武器を持たずに、衛生兵として参戦した主人公デズモンドの行動は、勇敢という言葉では賞賛しきれません。人を殺すための戦場で人を救う事に専念し、72人もの負傷兵をたった1人で救った主人公の意思の強さが、いつしか観ている者に戦争に対する恐怖を凌駕した大きな感動を与えるのです。米兵だけでなく日本兵をも助けたという事実も描かれていて、そこもまた感動でした。
観客と同じように隊長や仲間達も、最初は武器を持たないと主張するデズモンドを馬鹿にしていたのに、いつしか彼を理解し、彼に助けられもして、尊重していくくだりにも胸を打たれます。戦争そして宗教について日本と米国の違いを改めて考えさせられました。
とは言え、ただ感動させるだけでなく、クスっと笑ってしまうような軍隊描写や瑞々しい恋愛描写もあり、重た〜いだけじゃない、とても良質な映画でした。メルギブやっぱ凄い!主演のアンドリュー・ガーフィールドさんは「沈黙」に引き続き『神よ!!!』と祈りながら受難する役が本当に似合いますね。
珍しくパンフレットを買ってしまいました。絶対に映画館で観るべき一本だと思います。お勧めです。
衛生兵特化の実話
前半で主人公のアメリカ軍兵士に視点をあて、後半実際の日本であった戦争に移り変わる。どちらかというとアメリカ寄りの映画だが、実際の日本対アメリカの兵器の差を実感できて面白かった。また主人公が衛生兵という点で敵となる国を倒すのでなく、人を助けることに拘るという他の戦争映画とは違った点でも評価できる。
信じられない程の勇敢さ
彼が軍隊に身を置くことが出来るまでを描いた前半と実際の戦闘シーンを描く後半。非常にシンプルではあるがそのおかげでどちらもしっかり描かれていて良かった。
戦闘シーンはとにかく凄まじい。圧倒的なシーンの連続で全く息つく暇がない。
あの戦闘シーンを見せられると一人残り仲間を助け続ける彼の凄さがひしひしと感じます。
最後出来ればドロシーに会うシーンが見たかった。序盤の仲間紹介のところでしっかり意思気付けさせてくれたのも良かったです。
長い映画ですが、時間は感じませんでした。
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