ハクソー・リッジのレビュー・感想・評価
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メル・ギブソンの映画監督としての手腕に敬意を
映画『ハクソー・リッジ』を見て来ました。メル・ギブソンの映画監督としての手腕に敬意を表します。
決して銃を手にしないと誓った青年が、軍に志願し、様々な妨害にもめげず、衛生兵として沖縄戦に参加し、多くの人を助けるという実話を元にしたお話です。
最初の少年期の出来事から、最後まで、しっかり引き込まれます。同じ部隊の仲間からも邪魔者にされながら、自分の信念を貫く主人公に圧倒されます。
白兵戦の残酷さを余すところなく描くため、相当にグロいシーンがたくさんあります。その点だけは要注意ですね。
「もやい結び」が上達した一戦士のお話。
正直、複雑な気持ちである。私が、敵国の作品を見ている。感動すべきかそれともこのよう事実があったということを知っておくべきか。後者として拝見した。この映画のレビュー数に驚いた。
PROの方の感想も拝見させて頂いたが、?????。(そうかな~???。)
ただ、ドスが聖書を肌身離さず持っていたという件があるり。監督の過去の作品から、この作品も「信仰」ということを述べているのだろうか。
この作品では「良心的兵役拒否者」という言葉が、中盤から やたらと字幕で出てくる。私には馴染みのない言葉だ。
以前、日本でも1970~73年日活「戦争と人間」が上映されている。日本側からの太平洋戦争の見方、今回本作品を通しての、アメリカ側からの沖縄戦の見方は違う。これを自分の中で自己消化するのは、酷である。
血ばっか
実話を元にしているとのことですが、リアル過ぎました。
こんなに血ばかりのエグい映画とは。
奥さん連れてこなくて良かったです。
もう少し、内容に重きを置いた映画が観たいです。
ビジュアルはある意味凄かった。
憶病者が英雄となる。
これは普通の戦争映画ではなかった。主人公はとても臆病で、戦場に行くというのに武器も持たないというようなヤツ。しかし、衛生兵として、ケガをした兵士たちを救いたいと言って戦場にでる。敵味方関係なく手当をするその姿には心を打たれた。
戦いの舞台となったのは沖縄なので、日本人も出演している。アメリカと日本の戦争はここまで悲惨なものだったのかと感じる。とてもリアルに、生々しく描かれている。両国の兵士は皆必死で互いを殺し合う。そこで負傷した兵士を助けるのが主人公だ。
この作品は、最も臆病で弱いヤツが、英雄になる、そんな話だ。今年観た映画の中でもずば抜けて面白かった映画。
ヒューマンドラマはありますが、
私は戦場描写に心惹かれました。
アメリカ製作で「硫黄島からの手紙」の様に舞台は日本。昔は日本製作で日本戦場映画がたくさんあったらしいですが、私の世代ではあまり観た事もなく知りませんし、また1つこの様な惨劇がある日本の戦場があったと言う事を教えてくれたこの映画に感謝したいです。
この作品は「プライベートライアン」の様に、変わったテーマを持ちますが、そのヒューマンドラマ部分についてはあり得ないだろう感(奇跡感)が半端ないので逆に共感は出来なかったです。
(私的には戦争映画は現実味を重視して評価。実際にデズモンド・ドスは実在していましたが、行動表現手法を疑問視します。)
また、何方かがレビューしてましたが、日本人の切腹シーン欲しいですかね?
戦争映像とすると一級品。作品としては個人を美化し過ぎた感があるこの映画。
高くは評価しませんが、個人的に戦争をテーマとすれば合格点です。
もちろん傑作だとは思う。ただ…
まず、この映画が戦争映画の傑作の一つに数えられることに対して異論はない。
アクションは見所満点だし、キャラクターは立ってるし。
ただなあ。私には主人公が英雄にも聖人にも思えなかった。どちらかと言えば狂人ではないかと思う。
確かに主人公は銃に触らない。が、主人公が助けた味方はバンバン銃を撃つし、人を殺す。
結局それってただ自分の手を汚さないだけで、人を殺すことに加担してるのには違わないように私には思える(例えば足を負傷して歩けない味方を助けるシーン)。
結局、良心的兵役拒否自体がどうなんだって話になり、私はそれは欺瞞だと思うということになる。その辺りは、日本でも矢内原忠雄とか無協会キリスト者が色々論じていたようですね。
ただ言えるのは、「戦争になっても私は人を殺さない」と口で言うのは簡単だが、果たしてお前はデズモンド・ドスになる覚悟があるのかと訊かれると、ほとんどの人は答えられないのではないか、ということだ。私にはとてもじゃないが無理だ。
人を変えるもの
映画館で観た予告編に一目惚れで、観賞。
Hacksaw Ridge が、どこにあるのか知った時の衝撃。
自分は、まだまだ何も知らないんだなと思い知らされました。
戦闘シーンは、自分がその場に置き去りにされたような感覚になり、本当に息が吸えず苦しかったです。主人公の言葉に救われます。
戦場に出るまでに、主人公とその父親の関係性が変わる。
入隊後の訓練を通して、そして戦場に出てから、主人公の回りの兵士たちが変わっていく。
それは、決して暴力・武力ではない。
大尉や軍曹の表情に、そのことを強く感じさせられました。
おかえりなさいメル・ギブソン
沖縄戦だから、敬虔な信者だから、そんな視点は取り払ってフラットに観て欲しい作品でした。監督の思想も含めた視点のみならず、日本人の矜持のようなものを、さらっと織り込んでもらえた辺りも流石です。何だかんだ言われるけれど、クリエイターとしてのフラットな目線は大好きです。「パッション」すら個人的にはフラットだったので。
そして「ワンス&フォーエバー」的なアメリカのアジアトラウマ全開も、別の意味では、アジア人として喝采。それは良いのか悪いのかだけども…(苦笑)
ともかく、Aガーフィールドの何とも言えない視線が途中からMギブソンと被って、「あーなるほど」と思うと共に、前作から続く系譜に期待と不安が募る次第です(笑)
信仰心で戦場に立つ
非常にシンプルなストーリーの戦争映画です。予備知識なく楽しめたのでお薦めです。主人公の従軍前の生活が丁寧に描かれているので、彼の信仰心を前提とした物語であることを観る者に理解させます。内容がはっきりと二部構成になっているので、冷静にひとりの人間を俯瞰して見ているような、自分が神の視点で観ていることを感じさせられます。
沖縄にいる日本兵は、体格と頭数が米兵より優れていて、不気味な敵として描写されています。同じ日本人とは思えません。
物語が終わってからの実在した人物の紹介が感動します。こんな主人公のような人が存在したのかと、疑問に感じていると驚かされます。実際にこの気持ちを味わってほしいですね。
戦場での残酷描写が徹底していて観ていられない人が少なくないとは思いますが、鑑賞後は妙に爽やかな気分になります。
戦争…人が行う大罪
殺すのは簡単だが、生かすのはとても大変だ。戦争は屑共の金儲けの手段であって、そこには兵士とは言え、一個人に立ち返れば、人が人を殺す理由など何処にも見当たらないのだが、屑共の手練手管によって、都合良く適当な理由を当てはめ、無辜の民の生命をいとも簡単に奪う。戦争は地球上から無くさなくてはならない人類共通の課題だ。しかし、殺戮シーンが余りにも生々しく、こうして見終わった後でもまだ動揺している。
命
後半、泣けてきた。
戦争の最前線で、一心に命を繋ぎ続けた青年の話しで、夜通し仲間を救助し続けた信念に泣けてくる。
前半は帰還兵である父親が、強烈なアクセントを放ち続け、戦争の苛烈さを伝えてくれる。この役者さんに釘付になったのは今作が初めてだ。
中盤では彼の信念が、その苛烈な戦争の中では、むしろ無用なものだと否定される。
だが、彼は有罪を覚悟しながらも、その信念を曲げようとはしなかった。
後半は戦争の最前線だ。
彼は銃を持たず衛生兵として参戦する。
「誰も殺さない。仲間を救う。」
このシンプルな信念を忠実に体現していく。
戦争が休止する夜に、彼は単独で夜通し仲間を救出し続ける。
これはおそらく衛生兵の任務外の行為であり、罰せられるようなものだと思う。
だが彼は、ひたすらに命を繋いでいく。
もう1人、後1人
夜中に敵地で単独行動する恐怖はどんなものなのだろうか?
いるともいないとも分からない仲間をやみくもに探し、腐臭が漂う戦地を這いずりまわるのは、言葉にできない程の嫌悪感が付いてまわるのではないのか?
だが、それすら凌駕し、体を動かすものが「信念」彼はそれに従い、実行し続けた。
その彼を演じた主役も見事。
人の体は演技であんな風に震えられるものなのか?
自身が戦地を離れ、安全だと判断できた時の体の震え…無自覚のその震えを、明確な意思と目的をもって再現してみせてた。
…驚く。
監督も監督冥利に尽きるんじゃないかと思う。
この作品の優秀なとこは、その命を繋ぐという行為の正反対にある、命を奪う行為を鮮烈に描き続けたという事だと思う。
凄惨な描写があったからこその結果であろう。…戦禍の中にあった人たちや、その歴史を直接的に背負う人たちは、目を覆いたくなるのもしれない。
いずれにせよ、戦争の悲惨さを改めて感じた映画でもあった。
彼が救出したの75人だったか…。
戦争全体から見れば微々たる数だ。
だが、その75人の人生は彼が繋いだ。
そこで断絶されてもおかしくなかった。
継続は絶望的だった。
そんな折に、差し出される手に神の存在を感じたとしても、それは間違いではないのだろうと思う。
良い映画だった。
主人公の意志の強さを感じる映画
「銃を持たない」普通そんな人が軍に入ったら理解されないし、敵視されるのは当然。
でもその意志を貫いたのこの人は本当に凄い人だと思う。
自分的には泣いたし、とても面白かったです。ただ日本との戦闘シーンは過激で迫力ありすぎて目をそらしてしまう自分がいました。
前半はとても良かったのに
主人公がどういう人物で、どういった経緯で人を殺さないという信念を持つように至ったのか丁寧に描かれていて、前半はとても良かったのに肝心の戦闘シーンからがちょっと長いと感じたりするところがあって残念だった。
最後いきなりの本人インタビュー映像も、説明的過ぎてクドイ。
ハクソー・リッジが落ちて自分も負傷して、最後家に帰るところまで描いて彼の戦争をちゃんと終わらせて欲しかった。
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