劇場公開日 2017年9月30日

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「君のドテラを食べたい」亜人 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0君のドテラを食べたい

2018年10月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 『君の膵臓をたべたい』に主演した浜辺美波を見るために観に行ったようなものですが、この作品でも彼女はやはり病気。妹である彼女を治したいがために医者の道を選んだ永井圭(佐藤健)がトラックにひかれて死亡したのだが、息を吹き返し、国内3例目である亜人であることが発覚する。亜人とは死んでもすぐに生き返るという新種の人類という設定だ。ところが、一度死んだ人間しか“亜人”とわからないハズで、単純に計算しても100倍以上の亜人が日本に生息していることになる。この際、老衰で死んでしまった人はどうなるのか?などと考えてはいけない。もう麻酔を打って再生できないほどの火葬にするしかないように思われる。

 厚生労働省の亜人委員会に捕らえられた永井は、20年来の亜人である佐藤(綾野剛)によって救出されるが、佐藤の破壊的な考えに賛同できない永井は逃亡する。佐藤の政府に対する要求は亜人だけが住むことのできる特別自治区。厚生労働省の回答が得られなかった佐藤は飛行機を操縦して、9.11の再現のように厚生労働省のビルに突っ込んだ。何というおぞましい展開。自爆テロを行っても死なないのだ!これほどの恐怖はない。何せ苦手な麻酔銃を撃たれたとしても、手を切り落とし自殺するという必殺(?)技が使えるのだ。やばいと思ったら自殺して生き返れば何でもできるという、命の尊厳を軽視したテロリスト。

 ようやく北海道や九州の離島を自治区として提案された佐藤だったが、彼は自治区として東京を要望。それができないなら、なんちゃらVXガスを東京中に撒くというのだ。で、そのVXガスを持っているのは日本の大企業という、とんでもない設定。しかも政府公認のような雰囲気だし、日本はいつの間にこんな恐ろしい国になっていたんだとビックリしてしまいます。こんな北朝鮮みたいな日本だったら、国家転覆を企む佐藤の方が正論のような気がするし、人体実験を繰り返す厚生労働省の存在を暴露してやりたい衝動にかられてしまいます。

 さすがにコミック原作だけあるしトンデモ設定はついていけないし、「テロは良くない」という意図があるにせよ、逆に正しいと思う者が出てきてもおかしくない。そして、その根底には命の軽視という亜人の存在。レイティングがかけられてない点も、考えようによっては「自分は亜人かもしれないから、一回自殺してみよー」と考える小学生が出てきてもおかしくない。人もいっぱい死んでいるんだからレイティングは必要でしょ・・・

 良かった点:なぜだか大林宣彦が評論家として登場していたことが嬉しかった(笑)

kossy