劇場公開日 2017年10月7日

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「まだ始まってもいない人生なのに・・・」あゝ、荒野 前篇 はるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5まだ始まってもいない人生なのに・・・

2019年5月5日
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悲しい

愚かしくも哀しい20代。
そんな思いが全編に漂っていて、お前、甘いよ!そんな言葉がこの映画を見ながら思った。多少の自己犠牲を払わなければ他者とのコミュニケーションがはかれないのは15歳も過ぎれば感じずにはいられない。そんなことは絶対ないんだ!と、言い張るもう一人の自分。折り合いがつかない日々。もうひとりの自分との会話だけれど・・・しかし、思った。寺山修司という人は凄い人だったんだと。若かりし頃読んだこの小説は一行すら覚えていなかった。しかし、まるで完璧に読了してしまったかのように錯覚してしまった。
この映画の主人公のようにこの年代でこれだけの哀しみを抱えておけば素敵な人生が始まる。そんなことを実感させてくれた。物語は続く。そして、僕はこの映画のように「終わり」マークの後も歩いて行かなくちゃならない。

はる