劇場公開日 2016年6月4日

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「見終わった後、ただただ圧倒され、考えさせられる。 森監督の白か黒か...」FAKE ぴろしきさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0見終わった後、ただただ圧倒され、考えさせられる。 森監督の白か黒か...

2016年6月13日
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見終わった後、ただただ圧倒され、考えさせられる。
森監督の白か黒か判断したがるマスコミや世間への批評的な視線が込められているのは間違いない。
森監督は黒に白をぶつけたらどうなるか?ということを意識したと、本作のインタビューで答えている。

この映画を観る前の佐村河内守の我々のイメージは?しかし映画ではその逆のイメージをある種ドキュメンタリーという形をとって、故意的に描き出す。

ラストのある仕掛けで、佐村河内の正当性を明らかにしたいわけではないのは、森監督の最後の最後の質問をもっても明らか。
本当は何で、嘘は何なのか?そしてその間のグレーはどこにあるのか?
そのうえで我々はなにを考えるのか。

上記のテーマは陳腐だという人でも、構成が圧倒的にスリリングで、舞台はマンションの密室なのにとても映画的なのを認めるのにやぶさかではないだろう。
今年を代表するとんでもない傑作であるのは間違いない。映画が好きな人には必ず見てほしい。

ぴろしき