劇場公開日 2016年6月17日

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「少々詰め込みすぎていませんか?」10 クローバーフィールド・レーン R41さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0少々詰め込みすぎていませんか?

2024年1月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

作品としての素質は十分にあるが、ストーリーには多少難ありかと感じた。
主人公ミシェルにとって、突然の交通事故の記憶以外、外部で起きていることはわからない。
結婚生活に勝手に区切りをつけ家を出てきた彼女だったが、突然の交通事故に遭遇してしまう。
この主人公の基本的な条件から、実際に起きている出来事について、どこまで飛躍すれば面白いのかという根本的な問いがある。
ミシェルにとって、助けてくれたハワードの言葉は信じがたく、受け入れることができない。
監禁状態なので当然だ。
ハワードの話した突拍子もない出来事は事実だったと認識せざるを得ない。
しかし同時に、ハワードの人間性に何処か違和感を拭えないのだ。
それが明らかになっていくと同時に、ミシェルにとってどっちの地獄を選択するのかという問題となる。
シェルターでの出来事から、ミシェルはハワードをどうしても受け入れることなど出来ずに行動する。
外の世界はハワードの話した通りだった。
タランティーノ監督作品のように、自己というアクシデントから監禁という問題、そして実は異先人が攻めて来たという突拍子もない状況、加えて底にいる人間がサイコなのだ。
もうどうしようもない………
しかし彼女は諦めず、視聴者の私も諦めず、奇跡的に異星人の乗り物を破壊した。
彼女は車でクローバーフィールド10番地から脱出するが、聞こえてきたラジオからヒューストンに逃げ遅れている人々がいるということを聞き、助けに向かうことで映画が終了する。
逃げる… これが従来彼女がしてきた選択だったのだろう。
監禁事件で得た教訓で、逃げ遅れている人々の助けに向かうことで、彼女の成長を描いている。
かなりハチャメチャな展開ではあるが、物語の基本には忠実さもある。
そうなると、この題名を工夫する必要があったんではないかと思うのだ。

R41
かせさんさんのコメント
2024年3月31日

モキュメンタリーのヒット作、クローバーフィールドと世界観がつながってるのは分かるんです。
➕閉鎖空間でのシチュエーションホラーとなると、一度の鑑賞では中々消化しづらいかなとも感じました。

かせさん