ダンケルクのレビュー・感想・評価
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登場人物に背景がない
登場人物は、当たり前だが今の時代であれば大学に行くなりしてキラキラした若者なのであろう男前ばかりで、どういう気持ちで戦場に向かい、どういう戦場を生き抜いてきたのか書いていない。だからか、死んでいった顔を、救われた顔を、映画を見終わった今覚えていない。戦争とはそういうものなのか。
船で死んだ若者は新聞に乗った。彼は英雄だ。でもあのフランス人はあんなに他国の若者を救ったのに海底に沈んでしまった。顔を見ないまま毛布をくれたと言った若者も、顔を触られて目が見えないと知っていた若者も同じ電車に乗って故郷へ帰る。その若者が戦場に行く前はそんな人ではなかったかもしれないが、それは分からない。
誰が英雄か、勝ったものが英雄か。勝つとはなんなのか。国が勝っても、英雄になるの一人の人間だ。生き残れば勝利だという言葉は日本人だけには別の捉え方があるだろうと思った。だからこそ多くの日本人が見るべきかもしれない。
クリストファーノーランは実話を本当にそのまま映画に落としこんだ。実話といっても有名な俳優を主人公にすればドラマになってしまうところをそうせずに。だからこそ本当にリアルで、これから考えることが山ほどありそう。
エンドロール中、これCGゴリゴリ使ってんだろうなぁ……海のとことか……あれ、そういえばクリストファーノーランか。……え?本物?うそだぁ……ってなりました。あとから調べたら本物みたいですね。すご……すごいです。
すごい映画と思った
撤退を描いてるから、ガチな戦闘シーンは少ないけど、あれだけ人が死んでるし。
いつ撃たれるか、死が訪れるか。クジの当たり外れで人生が決まるような状況の兵士達の心情が伝わって来て、こちらまでぐったりするし。
戦闘機がグライダー化してるシーンのエンジン音のない静けさが、本当に恐怖だし。だってもう、基地に戻れないの決定だし。
などなど。
セリフが少なかったらしいけど、映像からの情報を拾ってると、疲れるくらい雄弁な映画。さすが、ノーラン監督!と自分は思いました。
ラスト。美辞麗句で飾り立てた新聞を読んで、上げた顔の表情。拒絶する歪んだ顔だと自分は思った。「そんな綺麗ごとじゃなかっただろ?」わざとらしく盛り上げる音楽は、制作者の強烈な皮肉なのでは?
感想。やっぱり戦争はだめだ。やっちゃいけない。
緊迫感がすごい
シーンごとの緊迫感や映像力など見ごたえはあった。
しかし、戦争の壮絶さはそこそこしか感じなかったし、
祖国の船が危険を冒し迎えに来てくれた!
負けて帰ってきてなじられると思ったら祝福された!
等の出来事に感動を感じなかった。イギリス人ならわかるのか?
後、フランスの扱いひどいな。最後の偉い人が残るから許してな、みたいなやつ。
IMAX版→☆5、その他→☆0.5
※注意!この映画はIMAX推奨です!※
あとかなり長文です、すみません。
まず結論から。
IMAX版…映画史に残る大傑作
その他 …意識高い系クソ映画
このくらい感想に差がつきます。本作品を絶賛されている方の大半はIMAX版を、酷評されている方の大半はそれ以外で鑑賞されたのではないでしょうか?
なので、感想を書く場合はどちらのバージョンで観たのかを明記すると共に、記載のないレビューに関してはまず「どっちで観たの?」と質問する事を推奨します。
この作品はIMAXで鑑賞する事を前提に作られており、最新の映像、音響技術を際立たせるために「あえて」映画的な娯楽要素を徹底的に排しています。故に、普通の設備しかない普通の映画館で鑑賞した場合には、なんの面白みもない無駄シーンを延々と垂れ流す下痢便の金太郎アメ映画としか感じられないでしょう。
私は一度普通の2Dシアターで鑑賞したのですが、ノーラン作品にあるまじき余りのウンコぶりに大激怒して、もうこりゃボロクソ叩きまくらねば(使命感)と酷評レビューをしました。
ところが、後で調べてみるとIMAX推奨である事がわかり、それなら再挑戦してみようとした結果が↑です。いやぁ、IMAXって凄いんですねぇ。正直ナメてました。
前述した通り、この作品は戦争映画のテンプレ的要素をバッサリ捨て去り、ただ兵士達の恐怖と絶望、運命に流される無力感、その中でなお生きようと足掻く姿を描く事に全てを費やしています。
でも、それってこれまでの戦争映画であれば言わずもがな描写するもので、その上で英雄的活躍であったり悲劇的最後であったりを主軸に据えていましたよね。言うなれば、「戦争の恐ろしさ」とは戦争映画の「ダシ汁」のようなものであり、それのみをハイと出されても「いやこれダシですやん(笑)」としかならないんですよね。
ところがどっこい、IMAXという最新技術にかかれば「ただのダシ汁」を「素材の全てを極限まで凝縮した究極の旨味の塊」に変えてしまうんです。兵士が爆撃されるというよくあるシーンも、軍艦が沈没するありふれたシーンも、どこがで見たような普通の空中戦も、これまでの作品であればあくまで「画面の向こう側」の出来事、あくまで他人事でしかないシーンが、IMAXを通す事で「迫り来る現実的危機」に変わるんです。恐怖に慄く画面の中の兵士と、現実の私達が「限りなく」同じ感情を共有出来るんです。
戦争とは戦争を体験した者にしか語れない、とはよく言いますが、この作品に関しても同じです。IMAXで観た者にしか感じられないものが確かにあります。
もちろん面白さを求める映画ではないので好き嫌いは分かれるでしょうが、戦争を知らない私達日本人こそ(IMAXで)観るべき映画だと思います。
特に、一度普通の2Dシアターで観て「クソやん!」となった方にこそ観て頂きたい。ただの無駄シーンの連続、退屈と眠気の底に引きずり込まれるだけの映画が、一切油断出来ない緊張の連続、全編鳥肌立ちっぱなしの戦慄しまくり、魂震えるノンストップ戦場体験に変わる衝撃を是非感じて頂きたいと思います。
最後に、前回普通の2Dシアターで観た時の感想を以下に用意しました。参考にどうぞ
↓↓↓↓↓↓↓↓通常版感想↓↓↓↓↓↓↓
超大作戦争映画の皮を被ったそびえ立つクソ
美麗な映像で分厚くコーティングしていても、その隠しきれない腐臭が観客の忍耐力を容赦なく削って行きます
B級映画によくありがちな構成ですが、一見壮大なストーリーに見えて実際のところはどうでもいいミニマムな話にひたすら尺を裂きまくり、起承転結の起が延々と続いたあげく特に盛りあがる事もなく、なんとなく映画が終わります
BGMも場面に関係なく代わり映えのない遅漏重低音が観客の耳を延々とフ◯ックしてきます。まだコマンドーのサントラの方がバラエティに富んでいます。
ネタバレしましょうか?「ダウナーなオッさん達が波間でモジモジする話」、はい終わりです。まあスピットファイアが観たい人にはいいんじゃないですか?
他作品を引き合いに出すのは気が引けますが、ハクソーリッジの方が1000那由多倍は面白いです。別にリアルに作るのがダメな訳では無いですが、それにしてもまだやりようはあるでしょうに
まあ、最後は一応ハッピーエンドって事でいいんじゃないですかね?何故なら私も主人公同様この「ダンケルク」というクソ映画から脱出出来たんですからね
『撤退』という名の勝利。まさに今年度最高の芸術作品
ネタバレあり
新宿ピカデリーで鑑賞。爆音上映!
新宿の爆音上映のチケットを見事手にいれて、0時スタートの上映を鑑賞。販売開始から2分で完売とのことだが、実際はクレジット等の手続きで止まったりして、オレなんかは15分後に購入やったが、まあしかし速攻完売は事実やろう。運が良かった。
さて、天才といえば、真っ先に出てくるのがクリストファー・ノーラン。綿密に練られたストーリー、空間を操り、時間軸を操ったその作品はまさに芸術としか言いようがない。彼がなぜそんな作品ばかり作れるかって、やはり製作に対するこだわりやろうな~。この作品からいつもに増して『CGを使わない』ってのをマスコミは売り出してるが、今度はもっとIMAXについても押してほしいもんやな。IMAXのフィルムに拘るのノーランくらいなんですよ!
まあ正直、この作品は最近のノーラン作品と比べるといささか地味な印象を受ける。それは戦争映画だからってのもあるんかな。正直明確なクライマックス…ってのは個人的にはなかったように思う。
しかしその反面全編がクライマックスというべき緊張感。戦争ならではの生か死か。そこにハンス・ジマーの重低音。いやー、常に重く、緊張感がありまくりましたね!
で、確かに地味…であり、大衆的ではなかった気もするが、空間、時間を操るその芸術っぷりは過去の作品を比べても群を抜いて素晴らしかった。
ダンケルクの防波堤での一週間。
イギリスからダンケルクへ向かう海での一日
救出を支援するために戦う空の一時間。
全ての時間軸が異なり、また空間も異なり、登場人物も異なる3つの舞台が、やがてそれぞれ交錯しあっていき、一つの時間軸にまとまっていく展開。あれぞまさに芸術!少しずつ時間が追い付いていって、話が繋がっていく様はいつもそうやけど見ててゾクッとしてくるくらい快感ですね。空での様子が海でも海からの視点出てきて、そして最後は防波堤でも別の視点で登場していく。この時間軸の合わせ方が神がかっていて、芸術的。これがノーランなんだよ!
故郷に戻りたい想い、戻るしかなかった悔しさ、祖国の人を守ろうとする想い…それらの想いが交錯しあって達成できた救出劇。自分の母国のことで、伝えたかったというだけあって、かなり尊敬の想いを込めたのだろう。見ているこっちもこの撤退という名の勝利に熱くなったよ!トム・ハーディーの佇まいとか、身を呈して救出劇を支援したあの姿は半端なくカッコよく見えたしw
さて、1回目はとりあえず見て、やはりノーランマジックが随所に現れてることがわかった。が、正直3つの時間軸なので初回だけじゃ到底把握しきれない。かつ、ノーランらしさを全て堪能しきったとは思えないし、今度はもっとネタバレした状態でIMAXで2回目見ようじゃないか!大体IMAXで見てこそ、ノーラン作品を見たと言えるからね!今作見たばかりだけど、この天才の作品は今後も本当に楽しみである!
IMAXの無駄遣い
これでリアルな戦争(戦場)を描いたつもりなのだろうか?
。
最初のシーン、防衛線外をブラついていた主人公の仲間?たちが撃たれて死ぬところから唖然。
銃撃の大音響で緊迫感をもたせたかったのだろうが、不用意すぎる行動からして緊迫感ゼロ。
防衛線から歩いて行ける距離の浜辺で兵士たちは一切の統率感なしでダラダラと列を作っている。上官はどこにもいない。
追い詰められて疲弊しているようなわけでもなく、退屈そうに列を作っているだけ。
桟橋が重要というわりには防衛部隊もなし。
爆撃されても死体からはは血が出たり裂けたりしない。
実写だからリアリティがある?そんなわけがない。
そんな理屈なら実弾も使うしかない。
戦闘機は英独双方ともやけに機体が綺麗で、逆に実写感がない。
少しも汚れていない。日本のドラマのようだ。
空戦も助長だし同じ展開の繰り返しで面白みに欠ける。
ドイツ側の航空機が少なすぎるのも謎だ。
爆撃機を展開するなら相応の戦闘機を配備するはずだが、倒してくださいと言わんばかりの数しか出てこない。
現実でもあんなに攻撃の手が温かったのだろうか。
空中戦なんて退屈なものなのだと主張したいのならばyoutubeにでも投稿したほうが理解を得られるだろう。
撃たれた戦闘機が必ず同じような位置から煙を出すのも滑稽だった。
夜中に船が沈没するパニックシーンは撮影のためかやけに明るいため緊張感に欠ける。
夜の海はもっと真っ暗で、あんな場所でおぼれたら相当怖いだろう。
その怖さや絶望感は残念ながら伝わってこない。
暗く広い海の中で「この船にはもう乗れないから救命胴衣で浮かんで待っていろ」なんて言われたのに特に反論もしない。
あの海軍の上官風の男の演技はなんなんだ(笑)。
船が沈没したらションボリし、民間船団が近づいてきたらニッコリ。
三流役者でもあんな演技はしない。
映画の終盤で30万人もの兵士が脱出したことを視聴者は知らされるが、映像上では30万人が追い詰められていると思しきシーンは一切ない。
一度に映るのはせいぜい2万人くらいじゃないか。
まだAT&TパークでMLBを見ている観客のほうが人数が多い。
民間船団の規模もとても30万人を運べる数じゃない。
IMAX信者の私からすれば、IMAXを汚されたような気分だった。
内容の陳腐さをIMAXという技術でごまかしている。
こんなに気分が悪くなる体験は久々だった。
こんな映画を賛美している人は信用してはなりません。
今作の2つの重大な問題点
かなり高評価されてる方が多いので、私が今作の重大な問題点と感じた部分を2つ指摘させて下さい。
1、戦争描写がぬるい
冒頭の銃撃戦や敵の戦闘機の襲来のシーンは迫力はあるものの、映画全体を通して血が出る場面や人体が損傷する場面が全く無いのがかなり気になりました。
「プライベート・ライアン」や「野火」、「ハクソー・リッジ」などを観た人からしたら、かなり戦争描写はぬるいと感じると思います。
戦争の恐怖から逃れることが出来るのかどうかがストーリーの原動力となっている今作では、映画の冒頭で観客に戦争の恐怖を死ぬほど感じさせる必要があったはずなのに、それに失敗していると感じます。
今作で怖いと感じるのは、銃撃や爆撃のあくまで「音」や、船内に入ってくる「水」であって、
銃撃や爆撃の「音」や、海水で溺れるかどうかの恐怖は描いていても、戦争によるバイオレンスの恐怖は全く描けておらず、あくまで戦争っぽい雰囲気だけな気がします。
ノーランはCGを使わないことを信条にしているようですが、「CGを使わない=リアルな戦争描写」とはならない、と感じます。
2、複数の視点のせいで緊張感が持続しない
ダンケルクの海岸、民間の船、戦闘機のパイロットの3つの視点で今作は構成されていますが、この3つの視点はそれぞれ時間の進む早さも緊張感も全てバラバラなストーリーです。
問題なのは、この3つの視点が入れ替わるたびに、前の場面で続いていた緊張感がぶつ切りになってしまう点です。
兵隊たちが海岸で今か今かと船を待っているところに敵の戦闘機がやってきて何十万人もの命が危険にさらされている状況と、挙動不審なパイロットが船内にいる状況とでは全く緊張感が違うのに、それを交互に見せているせいで、「キリアン・マーフィーはどうでもいいから爆撃の場面をもっと見せろよ!」と思ってしまいました。
せっかく、映画全編で流れている時計の針の音が緊張感を煽っているのに、複数の視点のせいでそれが台無しになってしまっている印象です。
作品全体として、戦争の緊迫感を描きたかったのか、ダンケルクでの英雄譚を描きたかったのか、R指定の無い戦争映画にしたかったのか、それでもやっぱり難しそうな映画にしたかったのか、やりたいことが全方向に散らばってどれも薄まってしまっている印象でした。
ただ、確かにCG無しの迫力と、ハンス・ジマーの重低音による圧力という点では素晴らしかったので、IMAXで鑑賞しておけて良かったです。ノーランの次回作はやりたいことを明確に絞った作品を観てみたいです。
ノーランは「ダークナイト」で神格化されてしまったけど、正直そこまで凄い監督というわけでは無い気はします。
"画"だけの映画ではない
巷ではレーザーIMAXでないと云々というのをよく眼にしますが、私は画角だけの映画ではないと思います。
個人的にこの映画は"音"の映画、それも劇伴以外のところにとても惹きつけられました。
大空を切り裂いて襲いかかるドイツ軍機のあの音。劇中現れるスツーカと呼ばれる攻撃機は、翼が生み出す独特なサイレンのような唸り声と共に破壊をもたらす悪魔のような存在でした。そんな悪魔の唸り声と当たりもしないライフルの銃声を比べた時の絶望感たるや。
また後半、乗り込んだ商船に向けてドイツ軍から放たれた銃弾が穴を穿つあの「バキン!バキン!」という音は、自分たちが無力にも死の淵へ着実に追いつめられる恐怖の足音として聞こえました。
一方で彼ら兵士を救いに行く船たちにとっては大空に轟くロールスロイスのエンジン音は非常に頼もしい存在として劇場に響くのです。
今作ではあまり直接的な死亡描写は少ないです。しかし夥しい数の死体が映ります。あの爆音や銃声がする度、次の瞬間には自分が力無く横たわる死体になるかも知れないといった恐怖の迫り方に私は好感を得ました。
p.s.
にしてもトム・ハーディが良いですね。自分の燃料と敵機を見比べ、そして決断するまでのあの眼。あの眼はとてもセクシーでなおかつ気高い。マッドマックスやバットマンでいつもマスクを着けていたせいなのかは知りませんがあの眼は良いもんですなー。
やや良し
史実を映画化したとの事だが、予備知識全くなしで観たのが良くなかったのか。
映画は冒頭から、最後まで同じ調子で淡々と続きます。
敵兵士は全く描かず、銃撃や戦闘機だけが登場します。
緊迫感を煽る音と、銃撃や爆発の音、映像の迫力は凄いです。
作戦自体は、民間の船を使って兵士を助けるだけで、何か凄い工夫があったり、敵の裏をかくような作戦が有ったりする訳でもないので、いまいち盛り上がらないかな。
民間船の内、一隻に焦点を当ててそこで起こる様子を描いてますが、凄い勇気だなと思います。が、この辺りも淡々としてて、感情は表に出てこないので、この人達恐怖を感じてないのかな?くらいのものです。
飛行機のパイロットも次々と僚機が減っていく中、淡々と役目をこなしていきます。
どの登場人物も役目に沿って、動いてる様子でエモーショナルな部分は徹底的に排除されてますね。
意図的なんでしょうけど。
もう一度観るかって言われると、どうかな?
緊迫感からの・・・
戦争の緊迫感を煽る音楽と、カットシーン。それだけで、戦争映画にありがちな、血みどろのシーンがないにもかかわらず、爆撃機の爆撃シーンだけでも、緊迫感があって恐ろしい。戦争の理不尽に翻弄される無力な人間の恐怖が描かれています。ドイツ兵が登場しないのも、逆に不気味です。しかし、希望を捨てない必死な人間の「あがき」がラストシーンのカタルシスにつながります。また、時間軸を微妙にずらして描いているので、うまく各登場人物にスポットライトが当たっています。さすが、ノーラン監督。ノーラン組もさすがの安定感。
綺麗な映像。
戦争の救出劇、ハクソーリッジと個人的な好みを比較して考えた。
予告でIMAXなしでは語れなそうだったのでIMAXで鑑賞。冒頭の街の色彩の美しさに見惚れた。民間の船が並んだ時の青に映えたオレンジが綺麗だった。ほか、金かかってるなーと思うシーンの連続。
ハクソーリッジでは残虐なシーンが多い、本当に撮影で人が死んでるんだろうなと思うほどに。死体を囲む大きなネズミも印象深い。それでこそ、一人の衛生兵の救出劇が輝いてみえると思う。光を描くために影を描くように。
一方、ダンケルクは人が死ぬシーンがあっさりしている。埋められた足とか空爆で体が宙へ飛ぶシルエットを遠くに映したり。船で頭打って死ぬ彼さえもっと表現方法があったんじゃないかと思う。
とはいえ、ブリッジオブスパイのおっちゃんとか防波堤の先端で渋く構え続ける…あのおっちゃんはかっこよかった。戦争を始めた我々世代が云々…というセリフ、かっこ良かった。最初の救助船が沈む時、沖に沈めろっていう判断かっこ良かった。
陸、海、空といくつかの物語が切り替えられながら同時に進められて行く構造であるが、正直わかりにくいところがあった。同一時間の別の場所かと思ってたら明るい空から夜の海のシーンになってしまったり。
あと俳優かっこいいやつばっかり。
クールな映画ね。
期待過剰だったかな。
月曜平日初回で約20名。
史実に基づく話を、イギリス陸軍一兵卒、イギリス空軍パイロット、イギリス海軍指揮官、プレジャーボート船長のイギリス人男性を中心として、多角的な視点で展開。
各中心人物のエピソードを、時間軸を前後させ展開していくので、プレジャーボートとスピットファイヤーで異なる英ー仏間の巡航速度や、海岸での経過日数を考慮しないと、混乱します。
個人的には、幾つかのシーンでは同じエピソードのはずなのに、天候や時間帯、海面の状況が余りにも異なるように感じ、一度それが気になり始めてしまうと、他に集中しづらくなったのが悔やまれます。
リアリティ重視でエンターテインメント性はあまりありません。ダイナモ作戦が当初の予想を大幅に超えた兵の帰還を実現させた割には演出控えめ、視点を人物毎にズラし続けたことで感情移入もあまり出来ずに終わった感があります。
お気に入りの監督だけに、期待過剰だったかな。
音の迫力はありました!しかし…
映像と音、特に戦場の音に関しては凄い迫力です。
爆撃の音、壁を突き抜ける弾丸の音、凄いです。
固唾を呑むドッグファイトのシーンも凄い!
でもストーリーは…
違う時系列で始まる3つのストーリーが1つに収束していく…あまりにも陳腐。戦場と、そこへ駆けつける空軍の小隊と、徴用された民間の船団(その中で自主的に参加した舟)のお話。内容が薄いです。予定調和で終わってしまうつまらなさだけが残りました。
正直、画面に映される元気溢れる兵隊さんを観ると興醒めしてしまう。実際の兵士はもっと悲壮感に溢れ、絶望の中で生きようともがいているのではないか?痩せこけ死が迫っている中で生きようともがいているのではないか?
音、映像だけの誤魔化しで戦争は語れない。実際の戦場はカッコいいものではない。私は、戦争を経験していません。そんな私がこの映画を語るのはおこがましいかもしれませんが、もっと戦争の悲惨さと愚かさについて伝わる映画にして欲しかった。
期待しすぎたかな
ノーラン作品凄く好きなので、今年1番楽しみにしてたんですが、、、。
映像と、空海陸での時間軸のズレの撮り方は良かったんですが、内容は全然ダメでした。臨場感も全く感じません。
なんというか、そんなに追い詰められてる感が出てません。兵士たちは黙って船に乗る順番待ってるし、陸から責められてる感は全くないし、、、と。
次に期待します。
ある意味楽しめた。 戦場の悲劇っていうよりも、戦場ってこうなの?っ...
ある意味楽しめた。
戦場の悲劇っていうよりも、戦場ってこうなの?っていう発見。
はじめからそう。
道歩いてて、いきなり銃撃されるが、あんな風に逃げんの?っていう驚き。
今まで何となく見てきた戦争映画だと、物陰に隠れて、どっから撃ってきたか周り見て撃ち返したりする。
これはそんなの関係なく、脇目も振らず、横にいたやつが撃たれようと、とにかく走って逃げる。
浜辺でも、爆撃されているときは、みんなとりあえず頭抱えて地に伏すだけ。
桟橋ではその場にしゃがむだけ。
あっけないというかこれが戦場なのか?
主人公が声を荒げたりしないので余計にそうなのか?
今までにない戦場。
時間軸を3つ。
空と海と浜辺で、一時間一日一週間と、時間の進みかたを変えて、最終的な決着地点に向かわせるという技巧。
これは巧かった。
映画の技巧として秀逸だと思う。
この作戦がどういう背景のもとで行われたのか、どう戦局に影響したのか、それは知らない。
ただ、戦場の一場面は見れた。
そんな感想。
逃げろ!逃げろ!!
敵に包囲され 逃げるには海しかない
しかし空からも爆撃 海からは魚雷
逃げては溺れ 陸に引き返し
彼らは生きて祖国に戻ることができるのかと
ハラハラドキドキ今までと一味違う戦争映画
視点は逃げる側だけで敵の姿は映らず
まるで 映画ジョーズのように
突如として襲い掛かる敵!!
兵隊でもなく 一般の人々が自分の船
それも小さな船なのです!!敵に襲われるかもしれない
一般人だから武器も持たない
でも助けるべくダンケルクに向かう姿は感動的です
戦闘機のシーンは空中戦が凄かった
いったい どのようにして撮影したのか
凄かった!!
あっとうま間に時間がたってしまった
ノーランの映画としては短かったです
戦争を見せる映画ではない、戦争を体験する映画
待ちに待ちました。そして待ったかいがあった。
ノーランが実話、しかもテーマは戦争…どうなるのか全く想像つかなかったけど、どっからどう見てもノーラン作品でしかなくて安心。
そんな期待感とIMAX効果も手伝い、初っ端から異様な緊張感。
重いBGMとのしかかるような曇天模様を映す冷たい映像、それだけで戦争というものの異質で非情な本質が伝わる。
「戦争映画」にはつきものの血しぶきや銃声、うめき声、叫び声、涙、男女や家族のドラマ、人間らしくて生々しいものがこんなに排除されているのに、戦争って本当に怖いと思わせる。
それはこの現場にいるかのような映像・音響効果が、戦争が人間ひとりではどうしようもできない、とてつもなくでかい天災のように見せられ、絶望にも似た気持ちになるからかもしれない。
その絶望に光を差し込ませるのは、勇敢な人々。
その彼らにすら、余計なドラマを与えて美化するようなことはしない。
本当の戦争とは、他人の生い立ちやその後なんて知る由もないまま、任務を遂行し、走って、あがいて、生きのびるか死ぬか、そういうものなんだという冷たい現実を思い知らされる。
「過酷な現実」を見た、というショックは、
「すごい映画」を観た、という充実感、満足感とないまぜになって
やっぱり、こんなにのど元握られるような思いをさせてくれるノーランて偉大だな、と、改めてノックアウトされた土曜日。
役者も、よかった。もちろん。
120本目‼︎
ダンケルク
リメイクなんですね⁇
最初は
1週間?1日?1時間?
どぅゆぅ事?って思ったけど
終盤にかけて
上手くまとまって
時系列の辻褄が合います‼︎
戦争映画なのに爆撃で
身体が木っ端微塵に
吹っ飛んだりなど
悲惨なシーンは全く無いんだけど
とても
緊迫感がありました‼︎
何で今ダンケルクなのだろうか?
そういえば、1965年にジャンポールベルモンドのダンケルクがあったね。
1940年5月、ドイツ軍の電撃戦によって、フランス全土が制圧される。
フランドル地方の海岸に取り残されたフランス軍とフランス駐留のイギリス軍兵士40万人がドイツ軍にダンケルク海岸で包囲される。
ドイツ軍はA軍集団の指揮をとる、ゲルト・フォン・ルントシュテットと配下のエヴァルト・フォン・クライスト大将。
フランドル地方のフランス軍とイギリス軍の抵抗が激しく、ヒトラーはダンケルク進撃停止を命じ、イギリス軍の撤退ダイナモ作戦を成功させてしまう。
イギリス軍33万5000人がイギリス本土に帰還することで、ドイツ軍の英本土上陸アシカ作戦は頓挫して、英本土攻撃・バトルオブブリテンに敗北する事になる。
この戦いをヒトラーの火消し役と言われていたオットー・モーリッツ・ヴァルター・モーデルが指揮していれば、後々ヒュルトゲンのアメリカ軍への戦いのように、イギリス、フランス駐留は完膚なきまでに叩かれ、ダンケルク撤退を阻止して、その後の歴史が変わったかもしれない。
って言う背景は、映画で全く触れられていない。
映画は廃墟となった無人の街を逃げのびるイギリス軍が見えない敵から攻撃を受けながら、海岸に逃げ延びる。
海岸には逃げ延びたイギリス軍兵士が船でイギリスへ渡ろうとしている。
それをドイツ軍の爆撃機やUボートが攻撃して阻止するって映像をリアルに描いているんだけど、何故今ダンケルクの戦いなのかよくわからない。
ドイツ軍は全く姿を見せず、エネミー(敵)として描かれていて、敵爆撃機・戦闘機(He111、スツーカ、Bf109)は現れるけど人影すら映し出されない。
でもスーパーマリンスピットファイヤは、当時MkIIでドイツ軍のbf109Eより性能が劣り、当時のルフトヴァッフェは優秀なエースが多かったから、簡単に撃ち落とされなかったと思うんだけど。
こう言ったことは、全く触れられもしないし、まぁ、軍人が窮地に陥った戦いで、900隻近い一般の船舶が救援に来て難局を救ったってことを言いたかったのかな?
意図がよくわからないし、どうもここいら辺は訳があるんだろうね。
最後にダンケルクの戦いに参加した人に捧ぐって、多分当時の人達は80年近く前なので、どうなんだろう?
突然この映画観た人は、映画終わった後、何だかよくわからなかったって言ってたな。
凄くマニアックな評価だけどなんか漠然として釈然としなかった
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