劇場公開日 2018年1月20日

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「予備知識ゼロで観たので、予想外の展開を充分楽しめた不思議な映画」ルイの9番目の人生 Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0予備知識ゼロで観たので、予想外の展開を充分楽しめた不思議な映画

2018年11月29日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

私は以前「5度の臨死体験でわかったあの世の秘密」と言う本を読んだ事が有って、本当にこんな嘘の様な体験をする人がいる事に驚嘆したが、本作は更にその上をいく9度も死に直面すると言う世にも不思議な物語。
主人公のルイ少年は僅か9歳にして9回目の臨死体験をすると言う全く考えも及ばない、悪い冗談のようなサスペンスストーリー。
子供が臨死を重ねると言う惨く暗いテーマを扱う本作だが、何故か不思議と映像的にとても綺麗で音楽も良い感じなので、不思議な雰囲気の有る世界感で描いている為に、何故か観ていて強烈な不快感が無く、物語の中へと入っていかれる事が不思議な作品だった。

そしてサスペンス映画なので当然ルイ君が何者かに命を狙われているのだから、犯人も存在する筈なのだが、私には全く予想外の人間が、真犯人だったと思う。感の良い人はあっさりと予測してしまうらしいが、最後迄私は騙されました。

更に、本作のラストシーンはメチャ怖かった!心理的にどうにも、背筋の凍るような怖さに襲われて、それは丁度「オーメン」のラストで不意を突かれてしまった時の様な後味の悪い恐怖の中で本作は終了した。

しかし、9歳とも成ると人は3歳位からの記憶はあるのだろうから、子供心にも生きる事がルイ君はトラウマになって辛い人生だっただろうと思うのだけれども、この主人公の少年がとても愛らしい事で救われていた。彼には幸せになって欲しいと願わずにはいられない物語だった。

ryuu topiann