劇場公開日 2016年8月11日

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「X-MEN3(ファイナルディシジョン)をディスる、ブライアン・シンガー(笑)」X-MEN:アポカリプス さぽしゃさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0X-MEN3(ファイナルディシジョン)をディスる、ブライアン・シンガー(笑)

2016年11月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

新X-MENの3作目ですね。ほぼ旧3部作の登場人物の若い頃です。

(あらすじ)
古代エジプトを支配してる最古のミュータント、エン・サバー・ヌール(アポカリプス)。
でも反乱が起きて、1回、ヌールは封印されます。
ミュータント=神と崇めるカルト集団が、このアポカリプスを復活さると、「この世やべえ、1回壊して、建て直す!」ってなって、強いミュータントをリクルートし始める。
マグニートーとか、オロロ(ストーム)を仲間にし、誰の頭の中にも入れるチャールズ(プロフェッサーX)を拉致。
で、チャールズを取り戻そうとする従来のX-Menメンバーと、チーム:アポカリプスとの戦いが始まる!

わたくし、マーベル作品の中で、X-MENが一番好きなんです。
やっぱりプロフェッサーXと、マグニートーの確執が興味深い。
あ、若手X-MENでは、双方の考えの違いがはっきりとしてません。
ぐらぐら揺れてる若い頃のマグニートー(マイケル・ファスペンダー)が、もの凄く色っぽいんです。
でも旧3部作では、
ヒーロー側:プロフェッサーX
悪役側:マグニートー
と分かれています。
でも、双方共に、信じる正義がある。
それは決して、自分の私利私欲の為ではないんです。
プロフェッサーXは学校を作ってミュータントに力の制御を教え、人間との平和的共存を唱えています。けど、まぁ難しく、ミュータントは隠れて生活してる感がある。
マグニートーはミュータント至上主義というか、卑屈に生きなくても良い、プライドを持て!的な考え。で、逆に人間を支配しようとする。だって、人間とは分かり合えないから。それって、ミュータントを守る為なんですよね。
この2人って、生い立ち含め、
プロフェッサーX=キング牧師
マグニートー=マルコムX
だっていうのは、よく知られた話です。
てか、現在も、このように相反する考えの指導者がぶつかる状態が、地球上には何カ所もありますよね。
ミュータント問題を、人種や宗教やイデオロギーの対立と置き換えることができる。
そう考えると、すごく面白いシリーズだと思います。

今回はマグニートーの悲しい過去が、更に語られます。
家族を失った悲しみが、彼をダークサイドに……(あれ?)。
そうそう、前作からフューチャーされてる"クイック・シルバー(エヴァン・ピーターズ)"のお洒落感満載の見せ場が、またまた多いです!
今回はEurythmicsの"Sweet Dreams "をバックに(舞台が80年代ですからね)、やたらスタイリッシュに走ってくれます。
音速で走れる彼ですが、この子の父ちゃんがマグニートー(マイケル・ファスペンダー)なんですよね。※前作でばらしてたので良いかと。
双子の姉ちゃんが、スカーレット・ウィッチです。あ、姉ちゃんは出てませんよ。
ん?と思われた方。
そうそう、"アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン"では、アーロン・テイラー=ジョンソンが演じてましたね。"キック・アス"の子ですよ。
そして、死ぬんですよねー。
でもアベンジャーズでは大人の事情で、父親のことは語られません。
個人的に、このアーロン・テイラー=ジョンソンに興味があります。
奥さんが監督のサム・テイラー=ジョンソン。
ええ、23歳年上です!
なんというか、それだけで、深み(?)がある人物のように思えるのは、私がサム監督に近い年齢だからでしょうねー(笑)
で、このクイック・シルバーとマグニートーは、親子の名乗りをしていません。
まるで、あの方とあの方のように……(あれ?)。
あのー、えっと、含んでおきます。

もうですね、映像的には申し分ないですよ。
旧3部1作目と同じくらい、面白かったですね。
旧3部作観てない方は、はぁ?って感じでしょうけど、ジーン(ソフィー・ターナー)最強説の意味がやっと分かりました。
何が最強なんだろう?って思っている内に、X-MEN2の湖であんなことに……。
なんでしょう?
ポテンシャルを生かし切れない感があって。
あと、ウルヴァリンが、何故にこんなにジーンを愛してるか?って謎だったんですよ。
それが、本作ではっきりしました。
だから、X-MEN3のラストで、ウルヴァリンは炎に焼かれながらも、ジーンに愛を捧げるんですねー。
なるほど!ですよ。
あ、因みに、本作の監督であるブライアン・シンガーですが、旧3部作は"X-MEN3"だけ監督していません。多分ですね、色々と伏線を回収しようと思っていたと思いますよ。あれ、消化不良だったもんなー。
本作の舞台が80年代で、"スターウォーズジェダイの帰還"が劇場上映中のシーンがあるんですが、「映画の3作目はたいがいこける」みたいな台詞があるんです!
SWをディスってるっていうか、"X-MEN3"をディスってるんでしょうね-。

注)新X-MEN2、X-MEN: ファースト・ジェネレーションと、本作はブライアン・シンガーっす。

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さぽ太