劇場公開日 2016年10月1日

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「大根監督の映像センスを褒めたい」SCOOP! 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0大根監督の映像センスを褒めたい

2017年3月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

知的

パパラッチの世界だから、汚い東京や人間関係が映像化されるのでは?と思ったが、「普通の東京」。
この「普通」が難しい。
東京を背伸びして映し出している訳でも無く、底辺を映し出している訳でもない。
丁度いい塩梅の「今の」東京である。(福山雅治の「東京」という歌も何故か思い出した。)

主演が福山雅治だからと媚びる訳でも無く、監督のセンスが出ている作品に仕上がっている。

福山雅治と二階堂ふみの関係は名作「レオン」に出てくる2人によく似ている。

福山雅治はドラマでは淡々と演じる役が多いが、この映画ではまた違う味わいのあるパパラッチを演じている。

二階堂ふみも若い割には所々イイ女を演じる。
恋した顔が最高です。
映画界も使いたくなる理由がわかる。

リリーフランキーの終盤は名演技。
助演男優賞を取った理由も納得。

不満があるとしたら、ベッドシーンで二階堂ふみが脱がなかった事。(局部等見せなくていいから、下着脱ぐまでは、、最低でもブラ)
福山雅治の絡みが上手くなかった事(うまい設定だろ?)

それと、福山雅治がリリーフランキーへの「過去の貸し」に対する明確な理由。
あと、個人的に思うのだが、最後福山雅治が撮った写真がボヤけていたのは、相手に対する過去の尊敬の念を込めてワザとでは無いだろうか?

映画公開の予告編ではあまりにも福山雅治が表に出過ぎたチャラい映画の様に見えたので敬遠していた。
しかしメディア化され観た後、福山雅治があまり表には出ず、なんて思ってたより落ち着いた雰囲気の映画だろうか?思い知らされた作品。
予告編がもっとよければ更にヒットしていたのではないか?(チャラいタイトル文字センスも悪影響)

センスが問われる社会派映画の中で成功を収めた映画だと思う。
福山雅治が好きとか嫌いとかそういうのは考えず、一度観て頂きたい作品です。

巫女雷男