劇場公開日 2016年10月28日

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「ジョエル・エドガートンの初監督作は静かに怖い心理劇」ザ・ギフト AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ジョエル・エドガートンの初監督作は静かに怖い心理劇

2016年10月29日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

怖い

興奮

長編初監督作品で、脚本も自ら書き、こんなダークなストーリーを映像化するなんて。エドガートンが抱える心の闇はどれだけ深いのかと勘ぐってしまう。

愛想のいい、いかにも成功者という感じの夫・サイモンにジェイソン・ベイトマン。優しく明るいが少し神経質そうな妻にレベッカ・ホール。そして、2人の前に現れたサイモンの高校時代の同級生で、夫婦への奇妙な贈り物をエスカレートさせていく男に、エドガートン。このキャスティングが絶妙だ。

新居で幸せいっぱいに新たな生活をスタートさせたと思ったら、おかしな隣人からの干渉が始まって……という、ホラー映画でありがちな序盤から、まず予想のつかない驚きの展開が待っている。

人の心の醜さ、執念、復讐といった、ある意味ありきたりの要素を組み合わせ、これだけオリジナリティーあふれる心理劇に仕立てたエドガートン監督の力量に驚嘆。そして、ラストの衝撃に戦慄した。

高森 郁哉