劇場公開日 2016年5月21日

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「圧倒的な演技力柳楽優弥&菅田将暉」ディストラクション・ベイビーズ エディさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0圧倒的な演技力柳楽優弥&菅田将暉

2016年5月22日
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鑑賞方法:映画館

柳楽優弥の演じる主人公は、とにかく喧嘩に明け暮れる青年。途中までセリフもほとんどなく、何の目的でこんなに喧嘩ばっかしてんだ?と理解に苦しむが、とにかく引き込まれる演技力。やはり柳楽優弥の演技は凄い。

そして、菅田将暉。こいつのクズっぷりがハンパない。街中で強すぎる男を目にし、何かデッカいことをやってやると行動を共にする。しかし、知的犯罪ではなく、いざという時逃げ出そうとする臆病な人間で芯がないクズっぷりを見事演じていた。

池松壮亮の出番は限られていたが、日本の誇る演技派俳優が織りなす見事な映画作品だった。
小松菜奈は当初人質だったわけだが、最後の病室での表情など、冤罪事件や未解決事件にもありうるが、事の真相は当事者しか知りえないという日本の犯罪社会を表したような素晴らしい演技だった。

この映画のテーマの根本にあるのは、「家庭環境」ではないだろうか。犯罪が起こるとなぜそんなことをするんだろうかと理解に苦しむことも多々あるが、家族から愛情を注がれず、誰かに振り向いてほしいとかそんなことを考えてないにしても、心の奥深くにはそういう気持ちが根ざしているのではないかと、個人的にそう考えた(私見)。

よっぽどの話題作や好きな俳優が出ていないと、邦画を映画館で観ることはあまりないが、最近柳楽優弥にハマりつつあり、観てみるとやはり凄かった。後味は悪いが、バイオレンスな内容が平気な人にはオススメしたい作品です。

エディ