劇場公開日 2016年3月19日

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「完成度の高い青春スポコン映画でした、これなら下の句も期待できる」ちはやふる 上の句 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5完成度の高い青春スポコン映画でした、これなら下の句も期待できる

2016年4月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

萌える

名前ぐらいは聞いたことがありましたが原作もアニメ版も内容はよく知らず、しかもテレビ局絡み映画の二部作と言うことで劇場で見ようか見まいか結構悩みましたが、広瀬すず見たさの欲求が上回り何の前知識もなく鑑賞したら、思いっ切りド嵌りしてしまいました!
今流行の漫画原作の学生専用青春ドラマだろうと正直舐めていたのですが、映画の完成度が思いのほか高くてビックリ。
あまり馴染みのない競技かるたを題材に、ここまで熱くなれる青春スポコン映画を作ってしまうとは・・・素晴らしい、迫力が半端じゃなかった、まさにスポーツ、いや格闘技でしたね。
それを見事に演じきった役者陣もお見事の一言でした。

若干の難があるとすれば、一応初心者向けに競技かるたのルール説明はしてくれましたが、細かい部分はもう一つピンと来ないところもあって、競技かるたそのものに関してはそこまでのめり込めなかったところも。
ドラマ的な演出や迫力ある攻防で十分楽しめはしましたけどね。
ただ、百人一首の歌に込められた想いをしっかりストーリーに組み込んで、より深みを感じられるような青春ストーリーに仕上げた辺りは素晴らしかったと思いました。

その競技かるたのスポコン部分と恋愛部分、また良い意味でクスッと笑えるような漫画的な部分とシリアス部分等、全体的なバランスにも優れていた作品だと思いましたね。
千早、太一、新、三人のそれぞれの想いが下の句でどう言った結末を迎えるのか、今から楽しみでなりません。
上の句は太一がメインな感じでしたが、今後新がどう絡んできてストーリーが推移していくのか、非常に気になります。

しかし広瀬すずの魅力はやはり半端じゃなかったなぁ。
「海街diary」から更なる進化を見せたすずの成長ぶりには終始目が釘付けでした。
だけに、太一の心境に思いっきり共感、太一の人間的な部分には感情移入しまくりでした。
そんな彼が青春全部懸けて挑んだクライマックスは、まさかの意表を付いた結末に・・・これはやられたなぁ!
脇を固めたチームメイト3人も皆キャラが立っていて良かったですね、特に机君には泣かされたぁ、5人が真のチームになっていく姿にはとにかく心揺さぶられました。
下の句でも5人を見るのが本当に楽しみ、松岡茉優の最強っぷりにも期待してしばし待ちたいと思います。

スペランカー