64 ロクヨン 後編のレビュー・感想・評価
全273件中、161~180件目を表示
少し息切れした感じでした。
前編の盛り上がりからするとかなり物足りなさが感じました。64に似せた誘拐事件の展開や遺族や元警察官による犯人の特定の仕方など少し強引な気(時間が足らなかった…)がしました。前編がかなりインパクトが強かったのでそう思えるのかもしれません。
前編と原作は良かった。
原作を読み、前編を観てから後編に。だからこそ自分のなかで期待値をあげすぎたかも。ラストはこういう終わりかたでもいいけど原作の終わりかたの方が好みかな。もっと指揮車の中のやりとりとか記者との攻防とかジリジリする展開が私は好きだったなー。
引き込まれた
前編みたし、見とかないとな、くらいのテンションでしたが、役者さん、まさに競演、其々の場面でやり尽くしてた。それにしても警察の内部はあれほど悲惨なの?と正義はないのか?絶望感が、、佐藤浩市は少しやつれた?
人は多面的な生きものだということがよくわかる映画
ある番組で小説家の角田光代さんが、「世の中には100%悪いだけの人も良いだけの人も存在しない。それを上手く配分していくのが小説だ」と語っていました。
それは、映画にも言えることで、本作では、佐藤さん扮する三上や緒方さん扮する目崎、永瀬さん扮する雨宮などの登場人物に対し、善と悪とが絶妙なバランスで配分されていたように思います。
その絶妙さゆえに、結局誰が善くて誰が悪いのか?という単純な括りでは結論を出すことはできませんでした。
さて、ドラマ版の方はどんなふうに描かれているか、角田さんの法則が当てはまっているかどうか…楽しみです。
やはり原作が良すぎるのでは
原作がベストセラーだから映画もヒットする、秀作になると約束されることはない。昭和64年の7日間に起きた少女誘拐殺人事件に翻弄される人間たちの生き様。その中で主役の佐藤浩市演じる三上が広報官として記者クラブとの確執、警察内部の上下関係の狭間で現在をどういう心情で生きているのかに注視する前編、新たな事件が始まろうとする後編は前編以上に人間模様が複雑化していく。更には64に関わる人間が64事件の延長線上で忘れていた大事な思いに気付き「父親として何ができたのか。」という繊細なテーマにも触れていく。
事件自体を映像化するという意味で後編を見た上の結果は失敗だと言える。言葉で巧みにかき回し事件の真相に迫る原作に対して、同じ巧みさを映像で描き切るのは非常に困難。警察上層部が代々申し送り、前編でもひた隠しにしてきた幸田メモの真相をハラハラする時間も与えないまま理解してしまう問題のシーンがある。「北の国から」を知っていれば誰もが「あっ純だ」と思うはず。これで全てが理解できる状況にはならないものの、もう少し工夫できなかったものかと煮え切らない思いが溜まる。
だが、本作を通してテーマとなっていた「父親の存在意義」がラストに向けて具体化してくると対象となる各々の人物への見方に変化が生じる。これは事件に関係することもあれば、一人の男として各々が刺激しあって気付き合うものもありまさに十人十色。それぞれ立場が異なる中でそんな人間たちが刺激し合い、忘れていたことに気付く模様が垣間見れるのは魅力的な部分。
その中でも主役の佐藤浩市ではなく被害者の父親、雨宮を演じた永瀬正敏の圧巻の演技力に注目したい。映画版「64」は彼がいてこその映画と断言してもいい。前編に比べ後編では明らかに窶れが生々しい状態で登場するが、それにあたり前編と後編の間で過酷な減量をして撮影に挑む役者魂も見せた。更に子供がいない永瀬にとってこの役は役者としての経験値が突出したものだったと改めて感じた。子供と一緒の描写こそ少ないものの、子供を思う気持ちが感情に滲み出るシーンは多々ある中でベテランの粋な演技を見せつけられた印象がある。中でも公衆電話から電話をかけまくるシーンで声が一致した一瞬の表情の変化。安堵感と怒りに満ちた悲しくも嬉しい混在した顔が忘れられない。後編のベストシーンである。
良いラストだったと思います。
原作とは異なるエンディングでしたが、あれはあれで纏まりがありとても良かった。
キャスト陣の演技力の高さに圧倒されました。
若手ばかりが出てる、ラブストーリー映画とは比べものにならない、演じる役者さん達の覚悟や重みを感じました。
横山秀夫原作という、プレッシャーの中、それぞれの役をどれだけ必死に皆さんが演じられたか、それをスクリーン越しに感じ、涙しました。
大好きな映画の一つです。
BDも買いたいと思います!!
原作を読んでみようかな
今作は、原作を読まずに観ました。
警察内部の事や報道とのやり取りが描かれる前編、後編では模倣事件が発生し、そこから新たな展開で64事件と繋がっていく。
前編でのふりもありましたが、子供に対する親の感情を深く考えさせられる内容でした。
警察官、犯罪者、被害者。
様々な環境にありますが、親の子供に対する愛情の深さは、変わらないんだと思います。
事件が解けていく内容も面白かったですが、そちらの方を考えてしまいました。
こんなのアリか?
前編は結構面白く★★★★の評価をしたが、後編はう~んという感じ。
こんな方法で、真犯人を見つけるってアリなの? と思いたくなる仕掛けだった。
これは原作どおりらしいのだが…。結局、横山秀夫の原作に難があるってことなのかな。
長々と、前後編にするほどの内容でもない、というのが正直なところである。
ま、2本合わせて、★6つ、平均★3つということで、自分にとっては記憶に残らない作品になりそうだ。
すごかった
前編を観て、絶対に後編が観たいと思いました。
驚くほど前編が面白くて、こんな映画初めて観たって本当に心の底から驚いて感動しました。
とにかく役者さんがすごい。
特に自分がいいなと思ったのは瑛太さんと綾野剛さんです。
瑛太さんが、突っかかっていくちょっとうざい感じをよく出していて、こっちもかなりイライラしました笑
綾野剛さんは役にはまっていてすごく自然でした。
前編では一気に盛り上げていってどうなるんだろうってかなり気になる感じに作られてたから素晴らしかったけど、後編の解決のところは納得できるし、なるほどなと思う反面、1番最後の終わるところは、結局娘さんがどうなったのか電話がかかってくるだけで終わってしまって残念でした。
でもずっとロクヨンの事件以来引きこもっていた人がラジオ片手に泣きながら出てくるところは感動しました。
最近観た映画の中ではぶっちぎりで1番いいです。
こんなすごいの観たことない、最高でした。
64事件がやっと動き出す後編だが
警察内部の現場と事務方の対立や、警察と報道の対立ばかりが描かれて、なんだか64事件が脇に追いやられていた前編に比べて、後編は、遂に「64事件」が再び動き出しました。
昭和64年に起こった通称「64事件」。
その時効もあと少しとなったある日、「64事件」を模倣した少女誘拐事件が起こる。
捜査本部の戒厳令もあり、事件の実体は皆目見えず、被害者一家の名前さえ明らかにされない。
それに業を煮やしたマスコミ連は、「これは警察内部での狂言誘拐、自作自演ではないか」という追及まで出る始末。
さて、ふたたび起こった「64事件」は・・・
というハナシは、前編と比して、事件の内実に迫るもので、スリリングかつ大胆な展開。
おぉぉ、これはおもしろい
誰が今回の犯人なのか、そして、誰が昭和64年の犯人なのか、と興味津々。
で、後編だけならばかなりの満足なのだけれど、前後編を通じてみると、あまりにもバランスが悪すぎる。
起承転結を事件に絞っていうならば、
起=昭和の64事件と、事件が解決されなかった事情が描かれる、
承=模倣した64事件が起こる
転=模倣事件と昭和の64事件の犯人が明らかになる
結=犯人、被害者、捜査陣が事件に対して決着をつける
ということになろう。
ならば、前編は「起」でほほほぼ費やした感じ。
それも、警察内部の対立、警察と報道の対立が主軸で、サスペンスからもミステリーからも遠かった。
この部分を割愛して2時間30分程度の1本にまとめるか、もしくは前編を64模倣事件の途中まで描くかしておけば、もっと面白くなっただろうと思われる。
特に、前編であれほど描いていた警察内部の対立は、後編では薄められて、ほぼ形骸化してしまったし、警察と報道の対立も相変わらずの怒号と怒声描写ばかりで、事件本体とあまりからんでいっていなかった。
(つまり、後編では、ふたつの事件を描くのに時間切れになってしまい、それ以外のことを描く時間がなくなったような感じ)
後編だけならば、その緊迫感とアクロバティックなトリック、さらには犯人を陥落させるためのフェイクも含めて、サスペンス&ミステリーとして興味深く観られ、70点の評価としてもいいんだけれど、全編を通してみると、そこまでは評価できません。
全編とおしての評価は65点としておきます。
雑感
あの終わり方はどうだろう? 私的には外道な終わり方だなぁ^_^;
役者陣は、完璧だけど、唯一、永瀬さんと緒方さんを交替したかった^_^;
前編の原作に忠実?な丁寧な作りに比べて、後編が『雑』に見えるのは気のせい?
原作の終わり方で、撮ったのが有れば見たい(^_^;)
警察官が、犯罪まがい、いや犯罪みたいな行為で犯人を追い詰めて終わらすのは、やっぱスッキリしない(^_^;)
ここは、やはり原作にない所をカットした64原作映画版がみたい。上映時間は3時間ほどで^_^;
うーん
舞台挨拶での発言等で、犯人が誰かはおおよそ見当が付きました。
64模倣事件の首謀者がまさか、あの人だったとは、というあたりは、ワクワクできたんですが…。
結局、個人なのか、っていう落としどころが残念です。個人、すなわち三上一人が頑張って、自分の将来も棒に振って、やっとのことで解決したって感じで。要するに内部告発みたいなもんで。あんなことしたら、そのまま県警には残れないでしょ。それに、「幸田メモ」はそこまでして隠さないといけない物だったのか。マスコミに徹底的に叩かれるから?要するに、マスコミのあり方を訴えたかったのか、この映画は?それならば、後半のマスコミ陣は迫力無かったな。期待していた日吉君も、あまりに短い登場で、拍子抜け。舞台挨拶に窪田君が出てきたから、日吉にまつわる何かが付け加えられるのかと思いきや。事件が解決したから日吉君は救われたのか?64の犯人は、なぜ誘拐した少女を手にかけたのか、日吉のミスが無くても最初から殺すつもりだったのか?そのあたりの辻褄が全然合わなかった。2部作にしては雑な運び方に本当に残念。
安定の着地
模倣事件の発生でスタートを切った。情報を出したがらない刑事部に記者会見場は騒然となるが、何かわけがあるのではと、広報と地元記者との間には信頼関係が芽生えている。事件の真相が徐々に明るみになり、その真相に驚きつつも、流れるようにクライマックスへ!
親と子の切っても切れない絆を深く感じた。
超えられなかったかな!?(´・_・`)
前半では号泣してしまったけど、後編は少し涙が出たくらい( ´・ω・`)
内容的には前編・後編に分かれているだけあって丁寧に描かれてたとはおもうんだけど、二部作に有りがちなやっぱり前編を超えられなかったかな!?
前編・後編に分けず3時間くらいの映画にまとめたほうが、内容が濃くなってもっといい映画になったんじゃないかなぁって思いました(^ω^;)
もやもやした
映画としての完成度は高いと思うけど、見たいものを見せてもらえない感じがすごくあった。
最もスリリングな思いをしたのは、吉岡秀隆と永瀬正敏だったはずなのに、傍観者とも言える佐藤浩市の立場から描いていたので、それはそれで見どころはあったのだが、やっぱり吉岡秀隆と永瀬正敏の執念の凄さ、作戦を立案しているところなどもっと見たかった。吉岡秀隆がヘリウムが切れて自力で変な声を出しているのが痛々しい。
捜査車両がかっこよかった。佐藤浩市が暴走するくだりはすごくよかった。
正直なところ、広報の軋轢なんてどうでもよかったとしか思えない。本人たちも真剣に仕事としてやっているだろうけど、真犯人を発見したり追い込んだりとは比較にならない。
小林薫の真実を追求しない姿勢にはイライラした。手柄を上げる以上のものなのだろうか。
榮倉奈々ちゃんの見せ場がない。
描きようで、もっともっと面白くなるはずだ。
素直に面白かった
原作を読まないで鑑賞しましたが、私は充分楽しめました。これだけの役者さんが揃うとキャラが際立ち過ぎて、役柄が消えてしまうことがありますが、脇役も含め、それぞれが役に徹しており、自然と映画に引き込まれていました。三上(佐藤浩市さん)は、言うまでもないですが、これに答えた役者さんは、さすがです。特に雨宮(永瀬正敏さん)や目崎(緒形直人さん)、秋川(瑛大さん)、目崎次女(渡邉空美さん)は、素晴らしいかった。物語については、アニメの映画化同様、ベストセラーの小説ファンから見れば違和感を感じるかもしれません。ハッピーエンドでは無く、娘を持つ3人の父親それぞれに、この映画のテーマソングのフレーズにもある、せつなさが残る終わり方は、この映画の狙いなのでしょうか。ここで、どう感じるかは、鑑賞した人次第で、評価が分かれる所だと思います。
良かったです。
原作は上巻のみ読みました。前半は、ロクヨン事件のダイジェストと模倣事件の会見での様子。中盤から、模倣事件の行方とロクヨン事件の犯人の正体が明かされます。そして、謎に包まれた無言電話の全容もわかります。後半は、三上が犯人を追い詰めるシーンとなります。ハラハラドキドキしながら2時間楽しめました。伏線が見事に回収されているところが凄かったです。あ行から無言電話をしていく執念が恐ろしかったです。どの事件の被害者家族も大切な家族を失ったらずっと忘れないという悲しさが胸に突き刺さりました。声は、犯人を証明するということも…謎だったのは、ロクヨンの犯人がどうして翔子ちゃんを殺してしまったのかという理由や最後に掛かってきた電話、犯人の家族のその後など。もやっとした感じでしたが全ての謎が明かされてスッキリしました。下巻をこれから読んで映画と異なるエンディングを楽しみたいと思います。前後編共にとっても面白かったのでDVDが出たら買っちゃいます。傑作です!
全273件中、161~180件目を表示