劇場公開日 2016年1月9日

  • 予告編を見る

「話に足りない部分は多々見受けられたが、温かい映画だ」人生の約束 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5話に足りない部分は多々見受けられたが、温かい映画だ

2016年1月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

話そのものは今まで幾度も描かれてきた手垢の付いたプロットで、正直新鮮味は皆無でしたが、まあシンプルが故に情に訴えかけてくるものはありましたから、とりあえず見終わって温かい気持ちにはなれる映画でしたね。
さすがテレビドラマ界の巨匠である石橋冠監督作品だけに、手堅くまとめてきた印象は受けました。

ただ、やはりドラマ畑で生きてきた監督だからか、いかにもドラマ的な演出が、映画ファンの心に響くかはやや微妙な印象も受けました。
映画ファンは細かいことにこだわるうるさ方も多いですからねぇ(私も?)
まあ細かいことは抜きにしても、やはり主人公・中原と今は亡き友・航平の絆、友情に関して、どうにも最後まで微妙に心に入って来なくてまいりました。
若かりし頃の2人のエピソードが何かあればもっと物語に入り込み易かった気もするのですが。
航平の娘の素性、心情も、正直?な部分が多く、こちらも納得できない部分が多かったですね。

ただ、基本的にはベタドラマや泣き要素は大好物なので、何だかんだで最後は感動させられましたし、心が温まりました。
作品のテーマである「繋がる」を感じられた新湊の曳山のシーンは本当に素晴らしかった!
私は正直祭りはそんなに好きではなく、何故あんなに熱くなれるのか疑問なところもあったのですが、なるほどねぇ・・・。
とにかく曳山のシーンは圧巻でしたし、繋がるの意味も心に響きましたよ。
それから個人的なことですが、立ち止まらなければ見えないこともあるって、自分とこの社長に言ってあげたくなりました(笑)

それと役者陣の役への嵌りっぷりも完璧でしたね、竹野内豊は勿論のこと、間違いなく漁師にしか見えない角刈り江口洋介は熱くて最高でした。
西田敏行もさすがの一言、泣けたな~。
女優陣も見事、完璧なサポートを見せる優香秘書、現地住民にしか思えなかった小池栄子、素晴らしかったです!
新人の高橋ひかるはまだこれからって感じでしたが、今後に期待させるものはありましたね。
目指す女優は剛力彩芽な高橋ひかる、え?目標低すぎでは?
まずは演技力を身につけて、頑張って欲しいですね。

スペランカー