劇場公開日 2016年1月16日

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「よく考えて判断しました」殺されたミンジュ つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0よく考えて判断しました

2024年1月20日
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鑑賞方法:DVD/BD

物語が始まって少しの間、なんだかやたらと登場人物と場面の切り替わりが多くて、更に似たような顔の人もいて判別出来ないなと思っていた。
姉さんに暴力ふるっていた男が他の女と外食してて自動車整備の仕事してるんだと思ったあたりで、顔が似ているんじゃなくて同じ俳優が複数役を演じていたんだと、やっと気付いた。結局はこの人が8役も演じていた。

これは何か意味があるのだろうと必死に考えたけれど、全く何も浮かばなかった。もしかしたら単に予算がなくて8役やってるのでは?とも考えた。
なぜなら、「殺されたミンジュ」のミンジュとは殺害された女性の名前で民主主義のことでもあり、脚本も書いているキム・ギドク監督は、人に言われるがまま自分で考えることをしなくなった韓国は民主主義が死にかけていると話したけれど、自分で考えることと民主主義は関係ないだろと思えて仕方ないからだ。
自分で考え判断しなくなったことは教育の問題であり、考えなくても民主主義を象徴する多数決には参加できる。監督の考える民主主義はなんか違うんじゃないのか?
こんな状態では到底、監督の表現したいことなど読み解けるはずもなかった。

本当はそれなりに面白く観ることはできたけど、私を悩ませた8役が不快だったことと、監督に対して「この人何言ってんだ?」と疑問に思ったので、自分でよくよく考えて星一つをつける事にする。
そういうことだろ?監督さん。

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つとみ