劇場公開日 2015年2月21日

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「160人を射殺した1人の優しい父親」アメリカン・スナイパー ともさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0160人を射殺した1人の優しい父親

2022年12月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

2022.96本目
緊迫感のあるシーンがずっとつづき心がドッと疲れて、主人公と共にPTSDになりそうなくらいだった。
言い換えるなら、それくらいリアルで戦争というものについて考えさせられる映画だった。

クリスを英雄とも、悪魔ともせず、「160人を射殺した優しい父親」として淡々と描いていたのが良かった。
「俺たちのやっていることは正しいのだろうか?」と問いかける兵士が私たちの心も揺さぶる。
正しいことなのだ、(そう思わないと心がもたない)とクリスが必死で精神を保とうとしているようにみえる。とにかく苦しい。

エンドロールでの実際の映像、クリス本人の顔や雰囲気も演じていたクリスそのままで驚いたのと、国をあげて式が行われていたことに驚いた。本当にアメリカの英雄だったのだなぁと。

イラク戦争は2003-2009年。
クリスが射殺されたのが2013年。
この戦争は、過去の事件、過去の人物の話ではなく、
私の生きてきた現代の話なのだと改めて。

とも