劇場公開日 2014年11月28日

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「戦争の恐ろしさや人間の残酷さを浮き彫りにした戦争映画であり、本物の戦車映画!」フューリー 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5戦争の恐ろしさや人間の残酷さを浮き彫りにした戦争映画であり、本物の戦車映画!

2015年3月23日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

興奮

たった一台の戦車でナチスドイツ軍と戦った5人の米兵。
「プライベート・ライアン」以降暫く続いた戦争映画ブームが鎮火した後、捻りのある戦争映画が作られていたが、これは久々とも言える本格戦争大作。

まずは話題の、本物のティガー戦車の登場。
怪獣映画じゃすぐに踏み潰されてしまうけど、その重量感は怪獣並み!
戦車同士の一騎討ちシーンは迫力満点、砲撃の音響もgood!
戦争映画にとって音響は醍醐味の一つ。劇場で体感したかった…。
戦争映画と言うより戦車映画と言うべき?

スケールも申し分ないが、あくまで描かれるのは5人の男。
彼ら目線、特に新兵ノーマンが話の要になっており、見る側も初めて戦地に送られてきた彼と一緒になって過酷な戦場を目の当たりする作り。
戦車内も汗や血の匂いが染み込んでいそう。
デヴィッド・エアーならではの臨場感たっぷりの演出。

5人の男の熱き絆が胸を打つと言われているが、それ以上に戦争の悲惨さや人間の残酷さが浮き彫りになっていると感じた。
印象的だったのは、リーダーのドンが嫌がるノーマンに銃を持たせ、無理矢理ドイツ兵を射殺させようとするシーン。
当時の一兵士としては臆病者なのかもしれないが、今となっちゃ一人の人間としては間違ってない気がする。
悪しきは戦争そのものであり、人一人に罪はない。
平和ボケした今の世の、戦争を知らない者のただの戯言かもしれないが…。

なので途中まで、どうもドンが好きになれなかった。しかし、とある食事シーン以降は父性すら感じさせた。そのメリハリある演技は、さすがブラッド・ピット!
キャスト陣では、ノーマン役のローガン・ラーマンが好演。彼のような存在が居て、映画も見易くなっている。

見る前は、「特効大作戦」のようにもっと娯楽性あるのかと思ったら、意外に重くてシリアス。
ブラピ×戦争映画の「イングロリアス・バスターズ」のようなユーモアも皆無。
スカッとする気分にはなれないが、「プライベート・ライアン」好きな方にはオススメ。戦争の怖さを重く感じさせ、見応えはある。

近大
2023年6月13日

人間の残酷さ、浮き彫り
シリアスで悲しい気持ちになるストーリーでした。
共感ありがとうございました☆

美紅