劇場公開日 2014年11月28日

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「【ブラッド・ピットの魅力満載 戦車映画の傑作。苛烈な戦闘シーンを描くことで、強烈な反戦映画としても心に残る作品である。】」フューリー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0【ブラッド・ピットの魅力満載 戦車映画の傑作。苛烈な戦闘シーンを描くことで、強烈な反戦映画としても心に残る作品である。】

2019年5月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

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幸せ

ー”FURY :激しい怒り”と殴り書きされた砲身を持つ、M4中戦車シャーマン。ー

 その戦車を指揮するのは、ウォー・ダディーの異名を持つ、ドン・コリアー軍曹(ブラッド・ピッド)。歴戦の猛者である。

 彼の部隊は、(今にして思えば、凄い陣容なのだが)
 ・バイブル:役割 砲手 冷静沈着、聖書を暗記(シャイア・ラブーフ:彼がプライベートで、今作後も偶に起こす警察沙汰を知っていると、この役が少し笑える・・。)
 ・ゴルド:役割 操縦手 酒好きだが、頼れる漢(マイケル・ペーニャ)
 ・クーンアス:役割 装填手 人間味が一番あるかな。お調子者だが、勇気ある行動に沁みる事になる(ジョン・バーンサル)

 そして、美味しいところを全て持って行った
 ・ノーマン・エリソン:役割 副操縦士 新兵 事務担当のタイピストなのだが、何故か”FURY ”に搭乗する事に・・。(ローガン・ラーマン)

 北ドイツの村を制圧したあと、束の間の休息を楽しむウォー・ダディー達。怯える、美しい未亡人エルマと従妹エマに気を使いながら、ウォー・ダディーは、紳士的振る舞いで、料理を作る様に頼み、エマがノーマンに惹かれている様を見たウォー・ダディーの粋な計らい・・。
(彼が、歴戦の勇士の顔の反面、優しい人間性をしっかりと持っている事が確認できる・・。こういう部分をきちんと描くことはとても大切・・。)

 が、戦禍は止まない・・・。

 再び進軍するウォー・ダディー達。

 そして、”クロスロード”の確保のための絶望的な戦いが始まる。

 シャーマン戦車とティーガー戦車との唸る砲弾の音も記憶に残る死闘の数々も凄まじく、更に”クロスロード”の5人対ドイツ精鋭部隊500人(と、当時の資料に記載)の戦いは更に凄まじく、息を飲んで大スクリーンに見入った作品。

 (数年後、NHK-BSで観たが、面白さ変わらず。)

<戦車戦をメインに据え、苛烈な戦争を描きながら、”強烈な反戦思想を込めた”映画の傑作だと思います。>

<2014年12月4日 劇場にて鑑賞>

NOBU