劇場公開日 2015年4月11日

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「予定調和な展開と、予想を裏切る人間ドラマ。」ソロモンの偽証 後篇・裁判 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5予定調和な展開と、予想を裏切る人間ドラマ。

2015年4月13日
PCから投稿

悲しい

怖い

難しい

【賛否両論チェック】
賛:“同級生の死”に端を発した事件を、大人に巻かれてうやむやにせず、臆することなく自分達の手で明らかにしていく主人公の強さに心打たれる。
否:謎解き要素はほとんどないので、ミステリー好きには消化不良かも。登場人物達の言動にも、なかなか共感しにくい。

 前作までの流れは冒頭で説明してくれるので、最悪予備知識がなくても大丈夫そうです。前作に引き続き、事件そのものの謎というよりは、それにまつわる人間関係の「何故?何のために?」という部分の謎が、裁判を通して明らかになっていきます。大人や世間からの圧力に負けず、「無理だ」という言葉にも挫けずに、真実を追い求め続ける主人公達の姿に、中学生だからこそ持てる純粋な心を感じ取ることが出来ます。反面、登場人物達の行動の中には共感しにくい部分も多く、なかなか感動はしにくい作品かもしれません。
 ミステリーというよりは、どちらかというと人間ドラマをじっくりと観たい方に、是非オススメです。

映画コーディネーター・門倉カド