劇場公開日 2014年5月24日

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「石ノ森章太郎と言う天才」キカイダー REBOOT 智哉さんの映画レビュー(感想・評価)

1.5石ノ森章太郎と言う天才

2014年6月26日
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鑑賞方法:映画館

寝られる

見心地としてはターミネーターを彷彿とさせるシーン、多数。
ジローが光明寺姉弟を守ると言う任務を遂行する描き方が、まさにそれ。

アクションシーンに代表される映像表現はスタイリッシュで良かったが、いかんせんシナリオが昭和臭くてイモ。

見た目は平成、中身は昭和。
そんなハイブリッドは要らない。

良心回路の描き方もかなり微妙。
原作であれだけ善と悪の間で悩み苦しみ自らの存在性を自問自答するジローの、機械でありながらも人間くさく葛藤する悲哀が全く描写されていなかった。

物語終盤ようやく、満を持して、良心回路がミツコを守る必殺技として、本邦初公開の如く、物々しく登場しクライマックスを盛り上げようとするも、それ良心回路やなくてただの自爆スイッチや!と思いっきりツッ込みたくなった。

プロフェッサーギルがハカイダー化する理由も解らなくはないが、ちょっと幼稚と言うか短絡的。

かつての特撮ヒーローを大人向けな全年齢対象作品に生まれ変わらせようとする試みは伝わるが、徹頭徹尾、セリフでその気概を濁す始末。
オトナ志向って、そう言う事じゃないでしょ?

キカイダーとハカイダーのリデザインが素晴らしかっただけにもう一層の事、村枝先生にコミカライズでキカイダーをリブートして欲しかった。

智哉