劇場公開日 2014年10月25日

「本当の〝優しさ”って何だろう。ヒントをくれる姉弟愛。」小野寺の弟・小野寺の姉 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0本当の〝優しさ”って何だろう。ヒントをくれる姉弟愛。

2014年10月27日
PCから投稿

泣ける

笑える

悲しい

【賛否両論チェック】
賛:自分に自信を持てないために、後一歩が踏み出せない不器用な主人公達の姿を、コミカルかつ切なく描く。
否:結構シュールな笑いが多いので、好みに合わないと全然笑えないかも。

 好きな人が出来ても、自分に自信が持てない。そんな時に、家族としてお互いのことを想うが故に、ついつい思ってもいないような言動をとってしまう。そしてそんな自分に、ますます自信をなくしてしまう。進とより子の不器用すぎる姿が、とっても切なく描かれています。そのもどかしいくらい不器用な様子に、思わず感情移入してしまう人も多いはず。進の助言を基に、劇中で薫が作る絵本のストーリーも、本編の内容を上手く象徴しているような内容で、考えさせられます。
「自分が良かれと思ってした〝優しさ”が、逆に相手を傷つけてしまうこともある。」
というのは、まさにこの映画にピッタリな表現だと思います。
 片想いに苦しんでいる方は勿論、大切な家族とケンカ中の方や、自分に自信の持てない方など、いろんな悩みの処方せんになりそうな作品です。シュールな笑いのシーンもあるので、若干その辺の好みは分かれるかとは思いますが、是非この作品で癒されて下さい。

映画コーディネーター・門倉カド