劇場公開日 2014年4月12日

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「日本で生活する幸せに感謝!本当に世界は広く問題も様々」世界の果ての通学路 Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0日本で生活する幸せに感謝!本当に世界は広く問題も様々

2014年5月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

単純

人間の生命を活かしている酸素、もしも、これが無ければ一時も人は命を繋ぐ事が出来ない。
だがそんな日々の命を活かす源である、酸素がこの世界に存在している事に日々感謝して生きている人間は、それ程多くはいない。

同様に文明を築いている人間社会に於いては、もしも無学で、学校教育を受けていなければ充分な生活環境を営む事が将来的に困難になってしまう。
そんな人間の将来に対して大きく影響する教育の重要性に日々感謝をしながら、学校教育を受けている人々も、先進諸国ではそれ程多くは存在しないと思う。
人間の将来を生き易く、自己の生活の未来に大きなプラスの影響力を持つ教育が、世界レベルで見ると必ずしも充分に行き届いているわけではない現実がここにある。

日本では古くから、一般庶民でも字を習い、勉学に励んで来た民族なので、教育は受けられて当たり前。憲法で保障された国民の権利でもあるのだから。
しかし、一歩日本を離れて世界に目を向けると、義務教育を充分に受ける事が出来る環境に暮している事は、実は本当に、幸運な事なのだと思い知らされるのだ。

この映画で登場する、アフリカの一部の地域、アジアの一部、或いは中東や山岳地帯の国々など、紛争や戦争で学校が閉鎖になり危険で通学出来ない地域など、世界レベルで見るといかに、酸素同様に教育を受ける事を当たり前、当然の権利として考えていた事が実は物凄く幸運な事実であると言う、その事にこの映画を観て再認識させられる。

10年程前になるが、私も紛争地帯の学校を訪ねた事が有るが、皆子供は真剣に勉強していた。
そしてそんな恵まれない環境で、必死に学んでいる子供達は皆口を揃えて、医者や教育者となって将来は、未来或る子供達の力になりたいと話す。
貧しければ貧しいほど、それを手にしている今の自分に感謝して、恩返しをする事を願って止まない子供達の姿を観ると涙無くしてはとてもいられない。本作も同様に自然と涙が溢れ出て、観ていられない作品であった。
3時間4時間と通学に時間を費やして通学する子供達はみんな立派だ。
彼らの未来が幸多き事を願わずにはいられない!
学校で誰かをイジメテいる暇など無い筈だ。先進諸国に暮す私達は自己の生活環境についてもっと感謝をしなくてはならない。
例え、演出だらけの本作だとしても、世界の中にはこう言う生活を余儀なくしている人々が存在していると言う事を学だけでも価値がある事だ。
一人でも多くの人に、特に学生の方に観て貰いたい作品でした。

ryuu topiann