劇場公開日 2014年11月1日

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「スタローン幹事のド派手な同窓会 第3弾。誠実かつ堅実な進行で期待値ジャストな作品。」エクスペンダブルズ3 ワールドミッション Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0スタローン幹事のド派手な同窓会 第3弾。誠実かつ堅実な進行で期待値ジャストな作品。

2014年11月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

良かった。

映画界の第一線を張り続けるスタローン兄貴。68歳。
彼が2010年から主催する2年に一度のド派手な同窓会。
それが映画「エクスペンダブルズ」シリーズ。

消耗品軍団に入団するための高い高いハードル、実人生での離婚歴、破産歴、犯罪歴、失言歴等々をクリアした、クリアしたが故に銀幕から遠のいていた面々が一堂に会したお祭り騒ぎ。
兄貴の懐の深さ、心意気にグッとくるシリーズです。
また出演陣もかつては主役を張っていた面々。
寄る年波には勝てない部分は否めませんが圧倒的な存在感が各々にあります。

そんな心意気が詰まったシリーズが故に。
今回こそ期待外れの作品になってしまったら…という若干の不安を感じる所もあります。
しかし今回も安定のクオリティ。
良い意味で期待値ジャストな作品でした。

当然、話の筋なんざ殆ど作品の出来に関係ありません。
敵が出てきて、銃や爆弾を派手にブチかまして倒す。以上。
これ以上の何かを求めるのは、求める側に落ち度があると言わざるを得ません。

観客が期待しているのは…同窓会メンバーの漢同士の甘噛み。
イイ歳こいた漢共が満面の笑みでキャッキャッと燥ぐ姿。
シリアスな場面も軽口を叩きながら銃を撃ちまくる姿。
兎にも角にも彼等が心から楽しそうにしている姿が観れれば本シリーズとしては満点。

で、本作。
同窓会メンバーの漢同士の甘噛み満載。
後の盛り上がりのために一度突き放す変則展開も巧くはまっていました。
新たなメンバー、強大な敵も含めてキャッキャッ感に満ち溢れた作品でした。

新メンバーもバッチリ。
冒頭のウェズリー・スナイプスの自虐ネタから始まり。
過度に憎々しさを出してきたメル・ギブソン。
執拗に前任者をディスりつつ、ヘリの腕前を魅せるハリソン・フォード。
そして四六時中煩いアントニオ・バンデラス。

特にアントニオ・バンデラスは一際光ってました。
四六時中下らない話をし続ける彼の隠された過去。
そして戦闘時の大活躍。報われた時の無邪気な笑顔。
影の薄い若手連中の話はバンデラスを登場させるためのフリに過ぎないと思わせる程の印象を与えていました。

誠実かつ堅実な進行で期待値ジャストだった本作。
前知識無しでも馬鹿映画として十分楽しめる。
登場人物達の実人生を知ると更に楽しみが増す。
…という奥深いシリーズと言えます。

大画面かつ大音量で楽しんでこそのお祭り騒ぎ。
漢同士の甘噛みを、キャッキャッ感を、そして2014年11月 今の状況を踏まえたキャスティングや言動を是非映画館で楽しんでいただきたい。
オススメです。

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Opportunity Cost