劇場公開日 2014年4月19日

  • 予告編を見る

「絶対に見るべき1作」チョコレートドーナツ ちーさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0絶対に見るべき1作

2020年10月6日
iPhoneアプリから投稿

薬物依存の母親から育児放棄された、
ダウン症の少年マルコ。

ゲイカップルであるルディとポールは、彼を引き取り、愛情をもって育てようとするが、世間はそれを許そうとしなかった…

まだ偏見の根強い1970年代のアメリカで実際に起きた話をベースにしてます。

・・・

「まとも」とは?と考えさせられる作品。


世間体、法律、権力…

「マルコの将来」という本質はないがしろにして、
型通りの正義を振りかざし、彼らを引き裂く大人たち。


でも、当時のアメリカ社会では、
多分これが「常識的な」結論だったのかとも思います。
社会的弱者の彼らがいくら声をあげようと届くことはない。

でも常識は、時代とともに変わります。
実際LGBTが受け入れられるような世の中になってきて、この作品の時代とはだいぶ異なってきてます。

必要なのは、法改正や制度と同時に、
個人の中にある偏見を取り除くことかと思います。

そういった意味でも、この作品は個人の視界を広めることのできるものだと思います。

あと、ラストのルディのショーのシーンは圧巻でした。
やるせなさ、悔しさ、無力さ。
力強いまっすぐな歌声に心打たれました。





ちー