劇場公開日 2014年8月16日

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「ゾクなのに不良がいない」ホットロード Arcoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ゾクなのに不良がいない

2016年6月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

画がキレイで、原作漫画の透明感がちゃんと守られているのが嬉しい。
ストーリーはゆっくりと進むが、決してテンポが悪いわけではなく、ナチュラルな良さがある。

ただ、和希にはもう少し幸の薄さとグレた雰囲気が欲しかった。
目が終始キラキラしていて、それはそれで魅力的なのだが、抑えるシーンも必要だと思う。

言葉遣いの悪いセリフのみ、言わされてる感が出てしまっていたのも、演技力というよりビジュアルの問題だろう。
和希が春山の母に「髪の毛、傷んじゃったね」と言われるシーンも、和希の髪がツヤツヤサラサラで合わない。

そして、最も違和感を感じてしまったのは、春山も含めた暴走族感の薄さだ。
バイクや服装など凝っているのだが、着せられている感が凄い。
誰からも不良っぽさは感じられず『ゾク』というより『オシャレ大学生のバイク同好会』にしか見えなかった。

トオルと宏子からも、皆が憧れるような魅力を感じることができなかったのが残念だ。
登場シーンは少なくても、重要な二人だというのに。

しかし、それらが“女子とって観やすい映画”となっている面でもある。
不良モノという先入観を持たず、和希と母の問題をメインに観ると、白けずに楽しめるだろう。

また、えりや担任の先生はとても自然で良かった。

Arco