劇場公開日 2014年5月3日

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「愛ゆえの狂気」プリズナーズ きーとろさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5愛ゆえの狂気

2019年3月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

知的

想像以上に重い作品でした…。精神的にしんどくなりました。もちろん事件の行く末も衝撃的。ですが、それ以上に印象に残ったのは、娘を誘拐された父親が愛ゆえにとる行動。普通の父親が追い詰められて陥る狂気と執念。目を背けたくなる怖さがありました。

展開も良かったです。これが結末か…と思ったらなんとまだ続く!徐々に点が繋がっていく終盤、ドキドキしました。
最初にある人物が真犯人に気づく場面では、よくあれで気づけたなと思いました。私は全然わからなかったです。勘のいい方はどの辺りで気づくんだろうか…。
小道具の使い方も良かったです。

ヒュージャックマンのこういう役は珍しいのでは…?あまりハマってるとは感じませんでしたが、いろんな役柄が見れるのは嬉しいですね。
ジェイクギレンホールは刑事役、似合っていました。疲れていそうだけど鋭い眼光に刑事っぽさが出ています。優秀で真面目そうな人物なのですが、過去のこともあり、たまに荒っぽくなるのが良い。格好いい役所でした。
チック症のような瞬きが気にかかったのですが、役作りのようです。現在チック症の原因は明らかになっていないようですが、心理的なストレスも関係することがあるようなので、仕事のストレスによる症状かな…見るからに大変そうだったし…とか考えてしまいました。

被害者を思うと本当にかわいそうで、後味も苦い。でも、あの終幕は好きです。

ドゥニヴィルヌーヴ監督作ということで、本作には実は信仰に関する裏テーマがあるようです。解説を書いていらっしゃる方もいました。意味深だとは思ったけれど、私の理解が及ばなかった部分を詳しく説明してくださっており、大変興味深かったです。
気になった方は視聴後に調べてみると理解が深まり、より本作を楽しめるかと思います。

きーとろ