劇場公開日 2014年2月22日

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「もっと観てほしい映画」ジョバンニの島 クリストフさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5もっと観てほしい映画

2017年5月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

北方領土の一つ、色丹島の普通の小学生、純平と寛太の日常がソ連軍に因って切り裂かれていく様子。
始めはただ切り裂かれていくだけかと思った日常が、重ねる日々が増える毎にソ連軍やその家族とも交流が芽生え始める事に非常に救いを感じながらも、ここは異常に占領された土地、合法的な措置は何も取られることは無く、従来の島民は追われる立場になる。

実際にソ連軍が上陸してから約2年は旧島民とソ連軍は共存していたのは知らなくて驚き、その後旧島民がどこに連れていかれたかも、かなり厳しい現実がそこにあったことが、非常に勉強になりました。

純平と寛太兄弟は、後半はほぼ個人的な問題に終始していて、一般的な問題とは少し離れてしまっていたが、ラストの乗船前の出来事は落涙必至でしょう。「銀河鉄道の夜」がここで活きてくるとは。

脚色もあると思いますが史実も間違ってないと思います。この北方領土の話を、もっとたくさんの人に知ってほしいと思いました。
公開当時、自分は気になってましたがさほどヒットしたとは思えず、JASRACの記念映画だし声優陣が豪華なんだからもっと宣伝して欲しいなあ。

クリストフ