劇場公開日 2014年3月1日

  • 予告編を見る

「これは.....。」魔女の宅急便 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)

1.0これは.....。

2014年3月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

宮崎駿監督の「魔女の宅急便」には少し思い入れがある。
思い入れがあっても、違和感はある。
角野栄子はなぜ“宅急便”にしたのだろう。宅急便はヤマト運輸の登録商標ではないのか。
ただ、いまさら「魔女の宅配便」にするわけにもいかないが。

清水崇監督が撮ると聞いてから不安はあった。なんといっても「呪怨」でハリウッドを制した男である。畑違いもいいところである。
ただ、演出に関してはうまくいっている感じではある。

問題は......。
キキ(小芝風花)が幼なすぎてイライラさせられること。それは構成上しょうがないとして、町の大人たちがいい加減すぎる。キキが運んだものを、呪いだといって、その贈られたものをキキに返すというわけのわからない行動。本来なら贈り主に返すべきで、でも贈り主は呪いなどかけないことがわかっている。要するにめちゃくちゃである。でも、子どもはおばあちゃんにもらったものだから返すのイヤと言っているのだから、作り手は確信犯である。
そんな大人たちが、キキがマルコを救ったら掌を返すように歓迎するという、とんでもないことになる。

他にも、キキが飛べなくなったり飛べるようになったりするルールがわからないので、ご都合主義に見えたり、マルコを獣医に診せる前にキキの薬を試さなかったり、嵐の中、動物園の園長は動物園のスタッフは遠い島まで行かせなかったのに、キキには行かせた。船よりも空のほうが安全だとでもいうのか。

奥寺佐渡子が脚本にかんでいながら、このひどさはなんとしたことか。
ファンタジーは細部がきちんとできていなければ、もはや物語でもなんでもない。

小芝風花がよかっただけにもったいない作品になった。

コメントする
mg599