劇場公開日 2014年2月7日

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「レースの勝負そのものは、スポコンマンガみたいで面白かったけど、主人公の二人には感情移入できなかった。」ラッシュ プライドと友情 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0レースの勝負そのものは、スポコンマンガみたいで面白かったけど、主人公の二人には感情移入できなかった。

2014年2月13日
PCから投稿

泣ける

興奮

F1レースのことは、名前くらいは知っていたけど、金持ちの道楽なんだろうな、程度のイメージで、これほどすごい世界とは思わなかった。

人間の持てる力、ほとんどすべて使っている究極のチームスポーツで、まるで戦争みたい。

見ている時は、レースシーンに、たいへん迫力があり、すごく面白かった。

でも、見終わった後は、あまりにも自分の住む世界とは違うので、だから何?と言いたくなった。

ニキ・ラウダは、なんとなく名前だけは知っていたけど、ジェームズ・ハントは知らなかった。

しかし、なんとなくレーサーといえば、ジェームズ・ハントのようなキャラクターを思い出す。

破滅型のやんちゃぼうずで、野性的、感覚とか才能で走るタイプ。

実話がもとになっている、ということで気になるのが、ジェームズ・ハントのセックスシーン。

初対面で、その場限り、しかもその場所で、次々に、別の女性とセックスしていく。

しかも相手の女性は、別にプロという感じでもない。(有名人とやれば、逃げられないし、後々損はしないかもしれないけど、もしそういうことなら、恐ろしいんですけど・・・?)

アダルトビデオに出てきそうなシーンだけれども、他の普通の映画にもよく出てくるし、タイガー・ウッズ事件とか考えると世の中(主に欧米?)は、こういうシステムになっているのかもしれない。

どうでもいいけど、自分のまったく知らない世界で、すごく不思議でした。

一方、ニキ・ラウダはレーサーのイメージとはかけはなれていて、なんとなく戦いそのものを目的とするような、サムライのイメージ。

ものすごく肝がすわっていて、根性も度胸も、技術もある、信念の人。

しかも大金持ちの息子なのに、後継ぎを断って、借金して、しかも自腹で、レース参戦とはすごい。

どう考えてもバカな道楽息子なのに、これ以上ないというくらいの冷静な判断と、技術で、みるみるフェラーリのエースドライバーに上りつめる。

天才とバカは紙一重というけれど、そんな感じで、バカなのか?天才なのか?よくわからない。

何者だよ?と思った。

この二人の対決、理性対野性、技術対感性、ストイック対刹那主義、みたいなところがよかった。

まるで、マンガ「あしたのジョー」の力石対ジョーみたいだった。

でも、力石とかジョーは同じ日本人で、自分に近いところもあるから、なんとなく入れたけど、この二人はあまりにも自分とはかけかなれていて、共感できなかった。

この映画そのものは、スポコンマンガみたいで面白かったけど、主人公の二人に感情移入できないのが、とても残念でした。

Push6700